K-1ライト級トップ対決!里見柚己へのリベンジ狙う西京佑馬「3年前とは全然違います」=9.7K-1代々木第二
西京は、第3代Krushフェザー級王者の西京春馬を兄に持ち、アマチュア時代から活躍。19年3月に島野浩太朗に勝利して、第8代Krushスーパー・フェザー級王者となった。ライト級へ転向後は、22年8月に里見柚己と戦い敗北し2年間の試合から遠ざかることに。復帰後、25年2月に開催されたKrushライト級GP 2025で弘輝、昇也、古宮晴を破り頂点に立った。
「Krushトーナメントで左脚を痛めたこともあり、3週間くらいは引きこもりでした」
――まったく運動をしなかったのですか。
「はい。強度の打撲だったんですけど、もしかしたら筋挫傷もあるかもしれないと言われていましたので、大人しくしていました」
――メンタル面はいかがでしたか。優勝直後は仙台に旅行したという話も聞いています。
「仙台へ旅行することは試合前から決めていまして、牛タンや牡蠣を食べまくっていました(笑)。(卜部)功也会長から、試合後はリフレッシュ期間を作った方がいいと言われていたため、休養にあてました。復帰してから、ここまで期間が空いたのは初めてだったんですけど、切り替えることができたのでよかったですね」
――完全に脚のダメージは抜けましたか?
「はい、もう完璧です」
――里見戦が組まるまでのモチベーションの上がり方は、どんな感じでしたか?
「最初、5月に里見選手の試合オファーがあったんです。でも、思ったよりも1日3試合のダメージが大きく無理でした。そして、ここまで試合が延びてしまったんですけど、ずっと頭の中では里見選手のことを考えつつ練習してきたという感じです」
――やり返したい思いが強かったと。
「それもありますけど、里見選手は最近外国人に連勝していますので、勝てばおいしいかなと思っています。やり返せるし」
――3年前の再戦になります。当時と今、何が変わっていますか?
「うーん、里見選手は伊藤健人選手に連続KO負けを喫してから(23年9月、24年2月)、ディフェンスに力を入れているのかなと見ています。なかなか捕まえにくいのかなと思っています」
――ご自身は何が進化していますか。
「メンタルも成長したし、攻めの姿勢も復帰前とは違う。3年前とは全然違います」
――22年8月の里見選手に敗戦後、2年間のブランクありました。理由は?
「戦っている意味が分からなくなったからです。このままフェードアウトしようと思っていました。でも、みんなが試合する姿を見て、カッコいいなと思うようになってきて。毎日、刺激がないことに気づいたんです」
――復帰してから、ここまで5連勝。さらに強くなって戻ってきたという印象です。とくにKrushライト級トーナメントの経験が大きいのではないですか?
「もちろん自信になりました。ワンナイトで3試合を勝ち抜いたこともそうですし、今後、トーナメントがあっても問題ないというか、経験したことが活きそうだなと思います」
――K-1ライト級は空位となっていますので、トーナメント開催案も出ています。提案や希望はありますか?
「うーん…、その前に里見戦を勝たないと何も始まらないですね。今は目の前のことだけに集中しています」
「正直、そうなんじゃないですかね。勝ち負けで大きく状況が変わると思っています」
――2人の潰し合いはもったいないという声も聞こえてきそうです。
「そうですけど、日本人がたくさんトーナメントに出てもとは思っています。逆に言えば里見選手は海外の強豪選手に連勝しているので、ここで自分が勝てば世界で戦っていけることが証明できます」
――里見選手は、海外強豪に4連勝と本当に強い。
「強いですね」
――西京選手も5連勝と強い。
「まあまあ(笑)。互いに乗っているので楽しみです」
――功也会長は、里見戦が決まり何か言っていましたか?
「いつもと変わらない感じですかね。行けるぞというか、対策の意見交換しながら」
――その先のトーナメントのことは?
「考えていないと思います。今回の試合に集中しています」
――朝久裕貴選手が階級を上げてきたことは、どう思っていますか?
「どうですかね…」
――朝久選手はライト級トーナメント開催を呼びかけて全試合KOで優勝すると宣言していました。
「言ってましたね…。たしかに強くて殺傷能力はありますけど、穴はあると思います」
――ほう、すでに穴が見えると。
「自分の中では見えますね」
――これは面白い!
「朝久選手にも勝てば、みんな認めてくれるのかなと思っています」
――たしかに里見選手、朝久選手に勝てば誰からも認められる存在になりますね。混沌としているK-1ライト級は、どう見ているのでしょうか。
「それで盛り上がってくれていると思うので、熱い階級ですよね。自分も入っていると思いますし」
――世界の前に日本トーナメント開催という声も出ています。
「いやー、ダメージを考えるとどうですかね」
――昔は、ワンデイで日本トーナメントを行ってから世界トーナメントを開いていました。
「でも今は、めちゃくちゃカーフキックが流行っているので、かなり状況が違うと思います」
――世界トーナメントの場合は、日本人は4名ですかね。
「4名はいらないんじゃないですか。2名か3名でいいように思います」
――3枠だとすると、なかなか厳しい争いになります。ちなみに同門でKrushライト級王者の大岩龍矢選手と対戦するとなったら、どうなりますか?
「同門といっても、向こうはずっとバシレウスジムで練習しているため、今は接点は全然ないですね」
――気になる海外の選手はいますか?
「朝久選手が負けた選手ですかね」
――今年1月に武林風で戦ったジョルジ・マラニア選手ですね。
「あれは強そうですよね」
――気になると。
「でも、今は里見選手ですね。ここを勝たないと始まらないので」
――どんな勝ち方をしたいですか?
「もちろんKOですけど、明確な差をつけて勝ちたいですね」