寺田匠が階級アップ視野「レミー・パラに勝てるのは僕しかいない」、SAHOは初防衛戦気合い「ズバ抜けて一番強いことを知ってもらう」=7.13 K-1福岡
第6代K-1 WORLD GPフェザー級王者の寺田匠(日本/team VASILEUS) が、スーパーファイト/-59kg契約でギリシャのアンゲロス・カポニス (DIAMOND CAMP)と対戦する。また既報のカードではK-1 WORLD GP女子フライ王者のSAHO(日本/闘神塾) が、ONEを主戦場にしていたララ・フェルナンデス(挑戦者/スペイン/Lone Wolf Fight Team)を相手にタイトル防衛戦を行うことも決まっている。
寺田とSAHOの両チャンピオンが登壇し、それぞれが意気込みを語った。以下詳細とコメント。
寺田匠(日本/team VASILEUS)
vs
アンゲロス・カポニス (ギリシャ/ DIAMOND CAMP)
寺田は、22年8月のK-1九州大会では銀次に勝利。23年11月にはイタリアの「OKTAGON」でISKA世界スーパーフェザー級タイトルマッチでミルコ・フルメリをTKOで下し王者に。24年2月は「RIZIN LANDMARK 8 in SAGA」で冨永武聖から1RTKO勝ち。team VASILEUSへ移籍後、7月に兼田将暉を判定で破り、9月に軍司泰斗のタイトルへ挑戦して、延長判定勝ちを収めて新王者となった。25年2月に新美貴士から判定勝ちを収めて王座防衛に成功した。
カポニスは、“ギリシャのダイヤモンド”と呼ばれるWKU欧州スーパーウェルター級王者。19歳と経験が浅くパンチを被弾する脆さもあるが、サウスポーで183cmの長身から繰り出される左のパンチ、左ローキックが強烈で勢いに乗るとやっかいな存在になりそうだ。
■寺田匠
――意気込み。
「ようやく発表されました。今回、地元の九州ということもあるし、59kgに階級上げての挑戦になります。自分でも、どんな身体になるのか楽しみです。KOを楽しみにしてください」
――対戦相手の印象。
「試合動画はあまりなくて、宮田プロデューサーから『次は外国人で決めるから』と話をされてきてプロフィールが送られた時に、身長が183cmとでかいし、スーパーウェルター級チャンピオンと書いてあって、最初は嫌がらせなのかなと(笑)。でも体重は一緒なんで、絶対に勝ちます」
――身長183cmのサウスポーはやっかいな相手?
「身長はでかくてリーチは長いんですけど、パンチで距離を詰めるのは一瞬なので」
――過去の対戦相手で近い選手は誰?
「松山(勇汰)選手ですかね。県外からサウスポーで長身のムエタイ選手を呼んで、いろいろ試しているところです」
――今回59kg契約で試合をするが、60kgまで上げる?
「試合によって水抜きがキツイ時の差が激しくて、前回の新美貴士戦は水抜きで6kgくらい落としました。今回、59kgで戦って自分のパワーがどのくらい通用するか試したいし、試合が終わってから今後を考えたい」
――レミー・パラ選手への対戦表明をしていたが。
「K-1軽量級は日本人の階級だと思っていて、62.5kgまでほとんど日本人がチャンピオン。でもレミー・パラ選手に勝てる日本人がいない。勝てるとしたら僕しかいないかなと」
――レミー選手にKO負けをした日本人の戦いをどう見ていたか。
「トーナメントなんで怪我もあるし、でも僕が倒したいです」
――RIZINの榊原信行CEOと食事をしたようだが、またRIZIN参戦があるのか。
「僕はK-1ファイターなので、勝手にRIZINには出られないですけど、いいオファーがあれば宮田さんと話したいですね」
宮田P「RIZINのスタンディングバウトということで、先日も上野兄弟たちが試合をしたりしてますのでなくはないですね。MMAだったら組みやすいんだろうけど」
「榊原社長から、それを言われました(笑)。キックボクサーよりかはMMAファイターの方が試合に出しやすいとは言われました」
――それに対しての返答は?
「そうですよねーと言いました(笑)」
――これからのK-1をどうしたいか?
「軽量級は、とくにK-1が一番強いと思っているので、僕が勝つことによって世界的に価値が上がる。スーパーファイトでも負けられないです」
SAHO(王者/日本/闘神塾)
vs
ララ・フェルナンデス (挑戦者/スペイン/Lone Wolf Fight Team)
SAHOは、24年3月にアントニア・プリフティを判定で下して、第3代K-1 WORLD GP女子フライ級王者となった。同年10月はエリヴァン・バルトから王座奪取後初の試合で勝利。25年2月はNJKFでダンコンファー・キヤペットノーイジムを破った。
フェルナンデスは、WBCムエタイ、ISKA、FEKMと数々のタイトルを獲得してきたスペインのムエタイ戦士。14歳からキックボクシングを始め、強烈な左ミドルキック、リーチを活かした右のパンチの強打を持つ。ONEには22年7月に初参戦しジャネット・トッドに敗北も、2戦目でダオコンファー・バンチャメークから判定勝ちを収めた。その後、3連敗を喫し今回のK-1初参戦でSAHOの王座と再起を狙う。
■SAHO
――意気込み。
「初防衛戦なんですけど、ここからが本当の勝負だと思っています。まずは、しっかり防衛して女子フライ級のベルトの価値を高めていこうと思っています」
――対戦相手の印象。
「外国人選手なので手足が長いというのが印象で、それ以外はべつに怖いものはないです」
――初防衛戦への思いは。
「このベルトを巻いた時に、周りの印象は“まぐれ”とか“たまたま運が良かった”とかあったと思います。でも一回防衛することによって、本当に強いチャンピオンやなとか認められることになる。一発目にとるのは失うものがないため、とりやすい。でも王者になってからは、プレッシャーもあるので難しいと感じでいます。その中で勝ってこそ認められる。挑む気持ちでやろうと思っています」
――海外の選手4連戦での気づきは。
「自分のスタイルはがむしゃらに行くこと。でも分析をして、そろそろ変えていかないとヤバイなと思っています。出稽古で自分のスタイルプラス、新しい技術を身に着けようと思っています」
――出稽古は、どこで?
「朝久道場へ行かせてもらって、技の引き出しをいっぱいできるような指導をしてもらい勉強になっています。あとはWIZARDキックボクシングジムで男子選手とスパーリングをしているので、試合は楽になるのかなと。一番は技術が勉強になっているし、あとは気持ちの持ち方も教えてもらいました」
――K-1女子をどのように盛り上げていきたいか。
「ズバ抜けて自分が一番強いというのを知ってもらいたいし、女子の試合はおもろないとか思われているので、それを変えたい」
宮田P「女子は面白くないと言われるのはムカつくと」
「ムカつきますね。でも、思われるものは仕方ないことなので。それを変えていきます」
――対戦相手がONEのトップ戦線で戦っている選手と試合をしているが、意識は?
「意識するし、相手の方が試合数が多い。その分、経験があるのかなと。自分の中では誰が来ても怖いとか負けるとか思っていない。当然勝つと思っています」