match result

試合結果

第12試合/K-1 WORLD GPライト級タイトルマッチ/3分3R・延長1R

    所属ジム
    ウィラサクレック・フェアテックスジム
    朝久道場
    戦歴
    150戦 116勝(26KO) 31敗 3分
    27戦 18勝(4KO) 9敗 0分
    生年月日
    1992.12.12
    1998.1.16
    身長・体重
    167cm ・ 62.5kg
    174cm ・ 62.5kg
    ファイトスタイル
    サウスポー
    オーソドックス
    出身地
    タイ・ナコンパノム
    福岡県うきは市
    SNS

review

試合レビュー

 ライト級で3連勝・2連続KO勝利中の朝久がゴンナパーの持つベルトに挑んだ。ゴンナパーにとっては今回が初防衛戦となる。

 1R、朝久はローから入って先制攻撃。さらに前蹴りを顔面、ボディと飛ばしていく。そして朝久は右ストレートを胸のあたりに放ち、右ミドルも放つ。足払いでゴンナパーのバランスを崩す朝久。朝久は右ストレート、右前蹴りと攻撃を散らす。だがゴンナパーも接近戦で右フックに力を込める。朝久はジリジリとにじり寄り、ゴンナパーに蹴りを出させない。ゴンナパーはフックを大振りするが朝久は当てさせず、逆に朝久が右フックを当てて終える。

 2R、朝久は前蹴りでゴンナパーを後退させて開始し、足払いを狙う。そして2段蹴り式のジャンピングキック。ゴンナパーは左ローをを効かせて前に出る。朝久はフックを打ち込むが、ゴンナパーは止まらない。朝久はしかし左ローに右ストレートを合わせる。顔面前蹴りを受けてもゴンナパーはもっと蹴ってこいと呼び込む。打ち合いに呼び込み右ストレート、右フックを当てる朝久だが、左ローのダメージがあるかパンチに力がない。だが、ゴンナパーに右フックを当てて終える。

 3R、朝久は手数・足数を増やして前に出る。だがゴンナパーも左ロー、顔面前蹴りで反撃。朝久もしかし前蹴りらのヒザを打ち込み、これを効かせて後退させる。しかしゴンナパーもここを持ち応え、左ミドルで反撃。朝久はさらにヒザ。そしてもう1発ボディへのヒザを見舞う。ゴンナパーも前に出てヒザで応戦。ラスト10秒で朝久は左右のフックでラッシュ。終了のゴングが鳴ると、両者は手を上げ勝利をアピールする。判定は29-29、29-28、29-29で朝久に1票入るもドロー。延長戦に突入となる。

 延長R、左ミドルのゴンナパーに朝久はボディストレート。朝久はボディにヒザを打ち込むがゴンナパーも左ローで朝久の機動力を奪う。右・左とフックを強振する朝久だが当たらない。バッティングの見られた朝久だが、ローを入れて顔面前蹴り。この前蹴りを連続で放ちながら朝久は前に出て出ていく。 そして左ストレート、ボディへのヒザと多彩な攻撃。朝久は前蹴りから左右の連打をまとめ、バックブローを打ち込んで延長戦を終える。判定は10-9(ゴンナパー)、10-9(朝久)、10-9(朝久)の2-1で朝久。4Rの熱戦を制して遂にベルトをものにした。

朝久のマイク
「応援して頂いてありがとうございました。K-1ライト級のベルトを獲って、いろんな団体の同じ階級のチャンピオンがいるんですけどハッキリ言って相手にならないので、K-1の上の階級のチャンピオンを全部ぶっ倒します! というつもりだったんですけど、ちょっと激闘だったので、みんなにお礼だけ言わせてください。遠回りしてきたおかげで出会うことのなかった戦友やファンと出会えて、泰央という名前をくれたお父ちゃん、お母ちゃんにやっと恩返しができたと思います。応援してくださるファンのために全団体、全階級統一します。九州大会だから、みんな、えらいすいとーばい。ありがとう」

■朝久泰央の試合後のコメント
「(試合の感想は?)燃えましたね!燃えたばい!って感じです。(相手の印象は?)最初からずっとゴンナパー選手強いなとは思ってましたが、戦ってみて最終的にも強いなと思いました。(ベルトを巻いてどんな気持ち?)僕が人生で巻いたベルトは、ジュニアのアマチュアの頃も含めてチャンピオンベルトを巻いたことがなかったので、初めて巻いたベルトがK-1のチャンピオンベルトなので、とても誇り高い気分というか、うれしくてしみじみしています。

(序盤から顔面への前蹴りを出されていた。どういう狙い?)結構自分元々得意で出そうかなとは思っていたんですけど、途中ちょっと足がピリピリした部分があって、あれで蹴り分けとか変えた部分はありました。特に作戦ではなくて、朝久空手の技を使った感じです。(一番手応えがあった攻撃は?)僕は膝蹴りが蹴り応えがありましたね。(3Rの?)そうですね、2Rも出したかな?普段あまり練習で膝蹴りを出していなかったんですけど、右の膝蹴りを出した瞬間に、相手に突き刺さった感じがあって「今の効いたんじゃないか」と思って、蹴り応えがありました。

(練習で出していなかったとのこと、ひらめきで出た?)闘争心から出たものでしたね。試合のみんなの応援もあったし、熱い魂を会場からも感じて。ケンカのつもりで思い切りやっつけようと思って出たのが膝蹴りだったという感じです。(延長も判定が割れる裁定。ご自分では本戦終わった時点と延長終わった時点の手応えは?)本戦は……勝ったかなとは思っていたんですけど、会場が盛り上がっていたのもあったし、延長を見たいっていう気持ちもあって延長にいくんじゃないかと思って。1-0でしたっけ。それで1が自分について延長だったと思うんですけど、延長も勝ったと思ったんですけど、一人目ゴンナパーと言われた瞬間に「まじかよ……」と、本音はそれです。(勝ってお父さんやお兄さんからは?)自分もうれしくてあんまりはっきり覚えていないんですけど、お前ようやったな!という感じだったと思います。

(念願のチャンピオンになったが、これからどんなチャンピオンになりたい?)ベルトを獲ってからスタートとかいうぬるい気持ちでいたわけではないので、ひとつの人生の恩返しじゃないですけど、周りのみんなへのお礼ということもあってこのベルトはとてもうれしく思います。チャンピオンとしてやるべきことっていうのは日本にもいろんな団体もあるし、本音で言うといろんな声が上がるんですけど、はっきり言って同じ階級だと戦ったら相手にならないので、同じ階級でやりたいやつがいるなら全員ぶちのめしたいと思います。

 あんまり激闘だったんで大口というのも言えないですけど、朝久空手の強さを証明する=全階級含めてやっつけるというのは、何回も言い過ぎてくどいぞと思われるかもしれませんけど、ヘビー級までやっつけたいとは本気で思っています。はっきり言ってK-1のライト級、同じ階級だったら相手になるやつはいないので、次はスーパーファイトでもいいので、65kgの選手ともやってみたいなと思います。ずっと勝ち続けます。

(足首の動きが悪くなったようだが、何が起きた?)試合前に痛めてるのはみんな痛めていると思うし、そのまま戦った自分がすごいとかじゃないけど、ちょっと右の脛を痛めていた時期がありました。ゴンナパー選手(の脛)は硬いんだろうなっていうのがあったので、勢いを殺す感じでやっていたときに不安定になったのもあったし、そのタイミングで腿にローキックが刺さってしまって。それから足の動きが悪くなったんですけど、僕はどんな状況になっても勝つというのを家族や道場のみんな、ファンのみんなと約束していたので、その状況でも最終的には俺が勝つんだという気持ちだけでしたね。

(脛が痛くなって、さらにローキックをもらった?)脛とかは結果的にはディフェンスができたので大丈夫だったんですけど、その時に食らったローキックがゴンナパー選手の強さだと思うし、自分の未熟さでもあると思うし。そこで効かされたとは本音では言いたくないですけど、見て分かるとおり、あの一発はちょっと効きました。(試合の中盤だったと思いますが、3Rに向かうときはどんな気持ちでしたか?)1Rは確実に取っていたと思って、2Rも取られていたというのはなかった。ドローくらい、20-19で折り返したかなと思ったので、距離取ったらもっと楽な戦いができたかもしれませんが、会場のみんなの応援もあったし、長引いたらゴンナパーが勝つという意見をDMだったり周りからも聞いていたので、長期戦になってもここは俺がやるしかないだろう、それくらいの気持ちでなんとしてでも勝とうと思ってやっていましたね。

(最後にパンチをまとめた場面には何を考えていた?)あまりこういうことを言うといろいろ言われますけど、今までの戦いって優しさがあったと思うんですよね。この攻撃で倒れたらいいな、倒したいなと。そんなんじゃなくて殺すくらいの気持ちで、本音で言うとそれくらいの気持ちで殴りました。もう死んでしまえと。本音を言うとそれがすべてです。

(卜部選手がライト級で戦っていたり、他にも選手はいますが、相手にはならない?)はっきり言って相手にならないと思ってます。ゴンナパー選手が強かったから激闘になったんですけど、卜部選手は確か昨日計量をオーバーしてましたよね? 体重計がおかしかったという意見もネットで目にしました。K-1さんの名誉のためというか、自分チャンピオンになったら言おうと思ってたんですが、僕はずっと東京で試合をしてきて、体つきや日頃の生活を見てもらってわかると思うんですけど、体重をしっかり管理しているんですね。その体重と計量の体重が一緒だったので、オーバーした選手っていうのはだらしないなと思います。卜部選手はオーバーしていましたね。

 はっきり言って戦う資格がないと思ったし、ゴンナパーに負けてると思うので、僕とやりたいというなら、僕がゴンナパーに勝ったから、ゴンナパー選手がチャンピオンから(ランキング)1位、ひとつ下に下がったというだけで、ゴンナパー選手がビリになって飛び越せる甘い世界ではないです。ゴンナパー選手に勝ったのなら足にダメージがあっても明日にでもやりますので、まずゴンナパー選手に勝ってこいと。僕は3年間勝ち続けてここまでたどり着いたので、はっきり言って計量オーバーして判定でやっと勝って、それでチャンピオンに挑戦するというのは資格がないと思うので、厳しい言葉になりますけど、ゴンナパーに勝ってこいと言いたいです。すみません口が悪かったです。

(試合中に前蹴りがゴンナパー選手の顔面に当たったときに抗議があったが)腹とかも蹴ったんですけど、タイオイル塗ってると思うんですよね。ワセリンだと滑るくらいだと思うんですけど、蹴った足がピリピリした。自分も練習中に痛めたときにタイオイル塗っていたんですけど、ずっとピリピリするタイオイルの感じがあったし、試合前もグローブチェックのときに向こうの選手に爪を見せろなど細かくチェックされたのもあって、いろいろやられたのもあって、オイル塗っていたと思っていますね。それ無しにしても本当に強いチャンピオンでした。それは間違いありません。

(今後の相手について、ものの例えとしてゴンナパーに勝ってこいというのはあると思うが、自身は勝ち続けてきたのにチャンスに恵まれてこなかった。逆にチャンピオンになったからには、勝ち上がってきた実力を示した選手の挑戦はどんどん受けていく?)これからの人生でも戦うことが生きがいというか、それしかないと思っているので、ずっと戦ってはいきたいです。今少し汚い言葉になりましたが、ゴンナパー選手に負けている選手が、僕とやっていないから僕がチャンピオンになっていきなりタイトルに挑むような虫のいい話はないと思うんですよね。

 自分は3年間ずっと勝ち続けてここまできたし、ゴンナパー選手もチャンス逃したりタイミングがあわなかったりで、遠回りしてきた選手だと思うんですよ。その選手がずっとやってきたからこそのタイトルマッチだったと思います。そこで2~3回勝ったからといって来られても、困るというか、何回も汚い言葉になって言いたくないですけど、やっぱりゴンナパー選手に勝ってから来いよと。連勝は期間もかかるし、人の人生もあるのであまり言うことじゃないと思うんですけど、僕に挑むならゴンナパー選手に勝つのが条件です。ずっと負け続けてもゴンナパー選手に一回でも勝てれば誰(の挑戦)でも受けるし、逆にゴンナパー選手に勝ててないヤツは挑む資格がないと思いますので、元チャンピオンという言い方になりますけど、ゴンナパー選手に勝ってくるのが条件だと思います。

(王者の発言力で上の階級の選手とやっていきたい、その間にライト級の選手は実績を作って挑んできてくれという感じ?)そうです。僕はライト級で戦うからにはスーパーファイトはいらないと思ってて、この階級でやるからには全試合タイトルを懸けてやりたいと思うし。スーパーファイトはみんなにドリームマッチじゃないですが、その名の通りスーパーファイトだと思うので、65kgの選手と62.5kgのチャンピオンである自分が、間を取った契約体重でもいいし、自分は65kgでも問題なく勝てると思っているので、ファンがこいつすげえな、もっとみたいなと思うような試合をしたいですね。

(控えているときにK-Jee選手の試合でかなり会場が盛り上がったと思うが、自分の試合にも影響した?)モニターで見てはいたんですけど、福岡でK-1を盛り上げてきたのはK-Jee選手だと思うし、そのK-Jee選手がああいう激闘で、それもKOで勝って、あんなにかっこいい勝ち方をしてその上マイクで『朝久が盛り上げてくれる、締めてくれる』という激励の言葉を受けたので、これがメインじゃないかと思うくらい自分の心に響きました。K-Jee選手の魂を受け継いでじゃないですけど、繋げてもらって戦った、自分とK-Jee選手、九州のみんなの思いとゴンナパーがぶつかったという感じです。

(15名の九州出身の選手が出場したが、福岡でK-1をやるのはどういう意味を持つ?)ずっと東京で戦ってきたので、九州の選手を誰も知らないんです。東京のKrushやK-1で戦っている選手しか知らなかったんですけど、九州の選手でも熱い魂を持って戦った選手はたくさんいたと思うし、これから僕は九州大会はもちろんですけど、チャンピオンとしてK-1をもっと大きい団体にしていくためにも、恩返しするためにも、地理は詳しくないんですけど、もっと別の北海道とかいろんな地方、地区で大会をやっていきたいというのはありますね。福岡大会は熱くていい大会でした。

(ファンの方へメッセージを)ここまでずっと遠回りばっかりでしたが、この遠回りがあったからこそみんなと出会えたと思いますし、この遠回りこそが自分がチャンピオンになるための近道だったんじゃないかと思えるほど、いろいろな素敵な方々と会えてうれしく思っています。こうやってチャンピオンになることで少しは恩返しできたかなと思うんですけど、まだもっともっと、こういうご時世で来にくいところ、遠いところから来てくださったファンだったり、これなくてネットで見てくれたファンもたくさんいると思うので、もっともっとみんなの応援とともに勝ち続けていきたいと思っています。応援ありがとうございました。とても幸せです」

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試合情報

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大会名
2021年7月17日(土)ECO信頼サービス株式会社 PRESENTS K-1 WORLD GP 2021 JAPAN ~K-1ライト級タイトルマッチ~
日程
2021年07月17日(土)
会場
福岡国際センター
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