木村ミノル途中退出にアビラル怒り!ムシンスキ、オウヤン戦は「戦争になる」MAX世界開幕戦にドラマ有り=9.7 K-1 MAX前日計量&会見
計量は1名(サリムカーン・イブラギモフ)が600gオーバーとなり、これから両陣営が試合を行うのか含めて協議に入る。
会見では、木村“フィリップ”ミノルが「長いから帰ります」と途中退席。アビラルが「そんなの有りですか?ふざけんな!」と怒りのコメント。そして「ネズミ野郎が明日来るのかだけ確認してくれ」とスタッフに怒りをぶつける場面も飛び出した。
波乱含みの会見の各選手の詳細とコメントは以下の通り。
ジョナス・サルシチャ(ブラジル/TF Team/CT Allan Popeye)
vs.
サリムカーン・イブラギモフ(ロシア/ARCHANGEL MICHAEL FIGHT CLUB)
K-1 WORLD MAX開幕戦。身長191cmのサルシチャは、今年6月にブラジル・クリチバで開催された『K-1 WORLD MAX 2025 -70kg 南米ラウンド』に出場し優勝をはたした。高身長ながらバックスピンキックなど多彩な蹴り技を放つなど、テクニシャンでもある。元WGP Kickboxingスーパーミドル級(-78.1kg)王者で、“ブラジルの巨神”と恐れられている。
イブラギモフは、WBCムエタイ世界王者で蹴りとパンチのバランスがとれたトータルファイターだ。レスリングや柔術をバックボーンに持ち、アマチュアムエタイの経験も豊富。21年12月にはGLORYライト級8位のブルーノ・ガザーニから判定勝利している。
■ジョナス・サルシチャ
――意気込みと相手の印象。
「相手が体重オーバー、自分のベストを出して次に向かいたい」
■サリムカーン・イブラギモフ ※会見欠席
◎K-1 WORLD MAX 2025 -70kg世界最強決定トーナメント・一回戦(2)/3分3R・延長1R
アルビオン・モリーナ(ドイツ/Gladiators Gym)
vs.
アルフォセヌー・カマラ(セネガル/Emergence Le Havre)
モリーナは、ザ・グラディエーターと呼ばれる“稲妻拳闘士”。出身はアルバニアだがドイツのキックボクサー。公式では18戦18勝(11KO) 無敗。アマチュア戦績を含めると32戦32勝無敗(17KO)となっている。ため、KOするパンチを持っているため、K-1ルールへの適性は高そうだ。
一方のカマラは、K-1レジェンドのジェロム・レ・バンナからの刺客。サバット王者で、双子のアラサンも同じくサバットでチャンピオンになっている。バンナと同じように左フックを得意とし、33勝のうち18KOとパワーもある。
■アルビオン・モリーナ
――意気込みと相手の印象。
「いい気分。相手はバランスの取れた選手。全員と戦う準備をしてきたので楽しみです」
■アルフォセヌー・カマラ
――意気込みと相手の印象。
「いい試合をしたい。モチベーションは十分です」
◎K-1 WORLD MAX 2025 -70kg世界最強決定トーナメント・一回戦(3)/3分3R・延長1R
アビラル・ヒマラヤン・チーター(ネパール/志村道場)
vs.
アイメリック・ラジジ(フランス/MARSEILLE BOXE PIEDS POINGS)
アビラルは、20年1月にHEATミドル級王座を獲得。同年12月にK-1初参戦で木村“フィリップ”ミノルからダウンを奪うも、出血によるTKO負け。その後もK-1へ定期参戦して今年2月に白須康仁、5月にKrushで小田尋久を連続TKO勝ちしている。
ラジジは、WAKOとNDC王者で身長191cmの“マルセイユの巨塔”。戦績24戦 22勝(3KO) 1敗1分で1敗は昨年5月に戦ったK-1レジェンドでGLORYとONE王者にもなったジョルジオ・ペトロシアンと戦った試合のみという強豪だ。
■アビラル・ヒマラヤン・チーター
――意気込みと相手の印象。
「明日はすべてをかけてやることをやってきたので、試合よりもキツイことを乗り越えてきたから、圧勝してボコボコにしてKOします。KO負けしたことないので、一回の負けもパウンドフォーパウンドの選手にしか負けていないので自信があります。相手は本当に強いと思っていますが、明日は僕の方が強いことを証明します。日本とネパールを代表するので応援をお願いします」
――ネパールと日本を背負いたいと思った理由は。
「僕は9年前に日本へ来て格闘技を始めたので、日本に来てなかったらやっていなかったし今の自分もいなかった。トーナメントの時に日本人がいないと話題になって、だったらネパールはもちろんですが、日本も代表したいと思いました」
■アイメリック・ラジジ
――意気込みと相手の印象。
「感謝しています。ベストを尽くします」
ゾーラ・アカピャン(アルメニア/Gridin Gym)
vs.
ジョナサン・アイウル(サモア/Allstyles Gym)
アカピャンは、“悩殺の貴公子”がニックネームのイケメンファイター。24年3月にK-1 WORLD MAX最強決定トーナメント開幕戦へ初出場すると、タラス・ナチュックから判定勝ち。続く7月のK-1 WORLD MAX最強決定トーナメント準々決勝はカスペル・ムシンスキと対戦するも、判定負け。今年7月は璃久をKOしてワールドクラスの実力を見せた。
アイウルは、ラグビー出身のサモアンモンスターで22年にはK-1に参戦経験のあるクルーズ・ブリッグス(=19年6月に木村“フィリップ”ミノルと対戦)と戦い、勝利している。右フックの強打を持ちKO率も高く、蹴りも多彩だ。今年5月には佐藤嘉洋の日本チームに加わり『武林風』で戦い勝利している。
■ゾーラ・アカピャン
――意気込みと相手の印象。
「集まっている16名すべての成功をお祈りしています。厳しいトレーニングを積んできて今日を迎えたと思います。明日は持てる力の100%以上を出せることを祈っています。自分もその中の一人だと思っています。K-1に出る選手で弱い選手やダメな選手はいない。面白い試合をお見せするように頑張ります」
■ジョナサン・アイウル
――意気込みと相手の印象。
「今回のトーナメントは楽しみです。相手はいい選手。最高のトーナメントにします」
――K-1ではサモア選手が活躍しているが、サモアンフックを出す自信は?
「マーク・ハントやレイ・セフォーのようなレジェンドをみてきたので、サモアの新しい選手と見られるのは光栄です。自分の国を代表して素晴らしい試合を見せたい」
◎K-1 WORLD MAX 2025 -70kg世界最強決定トーナメント・一回戦(5)/3分3R・延長1R
木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/Battle-Box)
vs.
メイソン・ストロッドマン(アメリカ/WARMAN MUAY THAI)
木村は、18年8月に第6代Krushウェルター級王座獲得。19年3月に和島大海をKOすると、20年3月の第3代K-1スーパー・ウェルター級王者決定トーナメントで優勝。21年12月に“K-1 FINAL”として和島大海とタイトルマッチで対戦も判定負けを喫した。K-1では、この試合がラストマッチとなり、今回がリスタートとなる。
ストロッドマンは、今年3月にアメリカ・オクラホマ州で行われた-70kgの8人トーナメントで3連続KOで優勝を飾った逸材だ。16勝のうち13KOを誇るハードパンチャー。バックボーンはブラジリアン柔術。得意としているのはサウスポーからの前手の右アッパー、そしてヒザ蹴り。起用さと一発を持っているところが特長だ。
■木村“フィリップ”ミノル
――意気込みと相手の印象。
「久しぶりです。僕は16名の中で、そこまで期待されていないのかもしれないですけど、明日は終わってみたら僕が話題に中心にいます。間違いなくこのトーナメントを僕が制します。もう一度言います。間違いなくこのトーナメントを俺が優勝します。相手の印象は、僕はいい経験も悪い経験もあるので、そこが強み。プロで経験したことを活かして勝ちたい」
※会見の途中で遮り「長いので、途中で帰ります。めちゃくちゃヤバイ試合をするので期待してください」と退席。
アビラルが「そんなの有りですか?だったら、みんな帰ればいい。ふざけんな!」と批判。さらに「明日、ネズミ野郎が来るか確認してください」とアビラルはスタッフに要求した。
■メイソン・ストロッドマン
――意気込みと相手の印象。
「やってきたことを、明日やっと見せられることを楽しみにしています。相手は、すべていい試合だとは思っていないので、楽しみしています」
◎K-1 WORLD MAX 2025 -70kg世界最強決定トーナメント・一回戦(6)/3分3R・延長1R
ダリル・フェルドンク(オランダ/Fight Team Ringer)
vs.
ヌルティレク・ザリンベコフ(キルギス/Al Munar Team)
フェルドンクは、“美しき人狼”と呼ばれているオランダの強豪ファイター。24年3月のK-1初参戦ではK-1 WORLD MAX最強決定トーナメント開幕戦で、和島大海をKO勝ち。続く7月の準々決勝はデング・シルバに判定負けも、今年5月にオウヤン・フェンとダウンの奪い合いの激闘となった。
“遊牧の戦士”ザリンベコフは、MMAとキックボクシングの試合をする二刀流ファイター。MMAの戦績は16戦12勝(7KO/2SUB)4敗で、Open FC、EFCライト級&フェザー級王座などを獲得している。
■ダリル・フェルドンク
――意気込みと相手の印象。
「K-1に帰ってきて嬉しく思っています。現在いい状態で、かなり準備ができています。楽しいショーを見せられると思っています」
■ヌルティレク・ザリンベコフ
――意気込みと相手の印象。
「キルギスを代表してK-1に参戦することを誇りに思っています。相手は、強くて人気のある選手と認識しています。これは自分にとって大きなチャンスだと思っています。自分の持てるテクニックやいろいろなものを見せられると思っています」
ストーヤン・コプリヴレンスキー(ブルガリア/Mike's Gym)
vs.
デニス・タプ(モルドバ/MSGYM FIGHT CLUB)
コプリヴレンスキーは、オランダの名門Mike's Gymに所属。24年3月のK-1WORLD MAX-70kg世界最強決定トーナメント開幕戦ではカスペル・ムシンスキと対戦し、判定負け。7月の同トーナメント準々決勝は、ケガで欠場のオウヤン・フェンの代わりに出場しブアカーオ・バンチャメークからダウンを奪い判定勝ち。準決勝はデング・シルバ、決勝はヴィクトル・アキモフをKOしてK-1 WORLD MAX 2024 -70kg世界王者となった。
モルドバ出身のタプは、グレコローマンレスリングをバックボーンに持つパワー系の選手で、15歳からムエタイを始めるとモルドバやイタリアのタイトルを総ナメに。計量時にハンバーガーを持参して食べたことから、“ハンバーガーキング”と呼ばれている。
■ストーヤン・コプリヴレンスキー
――意気込みと相手の印象。
「戻って来れて嬉しいです。いつも通り、十分に準備をしてきました。明日は非常にいい試合を見せたいと思っています。相手は強い選手だと思いますので、楽しい試合になることでしょう。ですが最終的には私が勝ちます」
――今回のトーナメントのレベルをどう思うか?
「いいレベルだと思います。強い選手が集まっていて、身長が高い選手もいる。とても楽しいトーナメントになると思います。でも、100%俺が勝つ」
■デニス・タプ
――意気込みと相手の印象。
「強い相手で経験も豊富。ただし、明日はしっかり準備ができています。熱い試合になるはずです。初めての日本で大きな舞台に立てることを嬉しく思います。ぜひ、明日はみなさん会場へ会いに来てください」
――髪型をイメチェンしたのは?
「ちょっとしたサプライズです。気分で変えました」
――ハンバーガーを計量で食べるパフォーマンスが会見になった理由は。
「計量の時にハンバーガーを食べることをセットにしているんですが、今回はお腹がすきすぎて忘れてしまいました(笑)」
◎K-1 WORLD MAX 2025 -70kg世界最強決定トーナメント・一回戦(8)/3分3R・延長1R
オウヤン・フェン(中国/天津阿福ファイトクラブ/CFP)
vs.
カスペル・ムシンスキ(ポーランド/Armia Polkowice)
オウヤン・フェンは、武林風-70kg級世界王者。23年12月にK-1初参戦し、和島大海の持つK-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級タイトルに挑戦し、2RKOを収めて第5代王者となった。昨年3月のK-1 WORLD MAX最強決定トーナメント開幕戦では、パスカル・シュロスを判定で下すも決勝ラウンドは怪我で欠場に終わった。
ムシンスキは、K-1出場を待ち望んでいた“執念のラストマン”と呼ばれるポーランドの強豪で、24年3月のK-1 WORLD MAX最強決定トーナメント開幕戦へ初出場すると優勝候補のストーヤン・コプリヴレンスキーからダウンを奪い勝利。準々決勝はゾーラ・アカピャンから勝利するも、準決勝は怪我で欠場に。仕切り直しの再チャレンジとなる。
■オウヤン・フェン
――意気込みと相手の印象。
「コンディションはパーフェクトです。相手の研究もパーフェクトにしてきました。私はエキサイティングな試合を見せることが好きなファイターです。みなさんが喜ぶような試合をお見せしますので、楽しみにしていてください」
――優勝候補の2人が対戦するが、どんな試合になると思うか。
「ムシンスキ選手は実力のあるファイターであることを知っています。この一戦が、事実上の決勝戦という声もあります。でも私は、試合は誰とやっても同じことだと思っています。自分が勝ち進んでベルトを獲るということに変わりはありません。この中にいる16名の誰しもがベルトを獲るチャンスだと思っています。言えることは、面白い試合をお見せすること、必ずMAXのベルトを獲得したいと思っていることです」
■カスペル・ムシンスキ
――意気込みと相手の印象。
「明日への準備ができています。この階級のナンバー1とナンバー2の試合になる。ベルトもありますけど、誰がベストかを見せれると思います。楽しみにしていてください」
――優勝候補の2人が対戦するが、どんな試合になると思うか。
「間違いなく、この試合は戦争のような戦いになる。ナンバー1と2の戦いになる。タフで激しい試合になると思います」