K-1MAX南米予選は、身長191cmのジョナス・サルシチャが優勝!=6.28『K-1 WORLD MAX 2025 –70kg 南米ラウンド』
今大会では8名参加のワンデイトーナメントで行われ、優勝者には日本で開催される「K-1 WORLD MAX FINAL 16」への出場権が付与される。
■K-1 WORLD MAX 2025 -70kg南米予選トーナメント・準々決勝3分3R第1試合
WGP Kickboxingウェルター級(-71.8kg)王者のペトロス・カベリーニョ(TEIXEIRA TEAM)とWAKO-PROアルゼンチン・ライトミドル級(71.8kg)&WKNアルゼンチン・スーパーウェルター級(-72.6kg)王者のメトラジェタ・トリノ(Picante Fight Club)の顔合わせ。
カベリーニョは、身長190cmのブラジルの巨人で昨年7月のK-1 WORLD MAX 2024 -70kg 世界最強決定トーナメント・リザーブファイトでセルジオ・サンチェスと激闘を繰り広げたファイターだ。
1R、長身のカベリーニョに対して、トリノがパンチを打ちながら距離を詰めていく展開。カベリーニョはヒザ蹴りのカウンターで迎え撃つ。カベリーニョの右が顔面へ入る場面のあったが、トリノは何回もプレスをかけた。
2R、トリノがプレスをかけて押していく。カベリーニョの右が入ると会場に歓声が響いた。トリノの攻め疲れでカベリーニョのヒザ蹴りやボディブローが入るも決定的な場面は作れなかった。
3R、カベリーニョが積極的に仕掛け、パンチからハイキック、ヒザ蹴りへつなげる動き。守勢に回ったトリノはパンチ連打を繰り出すもクリーンヒットはなかった。3-0(30-27×3)のユナニマス判定でカベリーニョが勝利し、準決勝へ進出した。
■K-1 WORLD MAX 2025 -70kg南米予選トーナメント・準々決勝3分3R第2試合
元WGP Kickboxingウェルター級(-71.8kg)王者のアンドレ・マルティンス(R8)とHARD COMBATスーパーウェルター級(-70kg)王者のガブリエル・デ・リマ(Santa Fé Team)が対戦した。
1R、マルティンスは左右に構えをスイッチしながらパンチからローキック、飛びヒザ蹴りを仕掛けていく。リマは左ミドルキックを入れつつ左右パンチ連打でマルティンスの動きを止めるシーンもあった。技の的確さはリマ。勢いでマルティンスという印象だ。
2R、リマがローキック、左ミドルキックを決めていく展開。マルティンスはプレスをかけて左、右とパンチを放っていった。後半はマルティンスが右ローキックでリマの動きを止めるシーンも飛び出し、白熱の攻防が見られた。
3R、リマが積極的にパンチをヒットして追い込むも、マルティンスが巻き返す場面もあり、ここでも接戦となる。消耗戦となりクリンチも目立ったが、スプリット判定2-1(28-27×2、26-29)でマルティンスが準決勝へ駒を進めた。
■K-1 WORLD MAX 2025 -70kg南米予選トーナメント・準々決勝3分3R第3試合
ジョニス・コリセウ(Coliseu Team/União ABC/Fight Gym)とへリアジル・エステファニ(Ponto 1 Fight)が激突した。
1R、コリセウがジリジリと距離を詰めるも、エステファニはパンチからバックスピンキックを放つ。2回目のバックスピンキックが側頭部の辺りに入り、コリセウが大きくバランスを崩してしまう。エステファニは一気にパンチ連打で追い込み、スタンディングダウンを奪った。ファイティングポーズをとるコリセウに、エステファニは猛攻を仕掛ける。コリセウはこれに耐えて逃げ切った。
2R、コリセウが前蹴り、左フックと反撃。エステファニは相手の打ち終わりに右ハイキックのカウンターを放つなどテクニカルな動き。ヒザ蹴り、ボディブローと徹底したボディ狙いのコリセウ。これで動きが落ちたエステファニに、コリセウが追い込んでいった。
3R、積極的に攻撃するのは1Rにダウンを喫したコリセウだ。ヒザ蹴り、パンチをエステファニのボディへ集める。エステファニはダメージが大きいのかスタミナが切れたのか防戦一方。コリセウは最後まで攻め続け、本戦判定はドロー。延長ラウンドへ突入した。
延長ラウンド、コリセウは前蹴り、ボディブロー、ヒザ蹴りを叩き込む。少し体力が回復したのか、エステファニもバックブローやハイキックで反撃。だがコリセウはボディへ強烈なパンチを入れると、エステファニがガードを固めて下がり始める。これで差がつき、3-0のユナニマス判定(10-9×3)でコリセウが勝利した。
■K-1 WORLD MAX 2025 -70kg南米予選トーナメント・準々決勝3分3R第4試合
SPARTNSライトミドル級(-71.8kg)&WMFムエタイ・スーパーウェルター級(-70kg)王者のマルシオ・デ・ジェズス(Team Alvaro de Aguiar)と元WGP Kickboxingスーパーミドル級(-78.1kg)王者のジョナス・サルシチャ(TF Team/CT Allan Popeye)のマッチアップとなった。
1R、身長191cmのサルシチャはプレスをかけて右ボディストレート。サウスポー構えのジェズスはボディからハイキック、ミドルキックを返す。左右のパンチで追い込むサルシチャ。ジェズスはカウンターのパンチを放ちクリンチに逃げる戦法か。
2R、サルシチャは左右に構えをスイッチしながらローキック、パンチを放っていく。ジェズスは左ミドルキックを入れて動きを止めにかかる。ローブローや後頭部へのパンチの反則が見られ、少し荒れた展開に。ともにパンチをフルスイングするシーンもあり、どちらが勝ち上がってきてもおかしくない印象だ。
3R、サルシチャがパンチで追い込み、バックスピンキック。ジェズスも左フック、左ミドルキックを返すなど激しい攻防が見られた。クリンチは目立ったものの、激しく打ち合う場面も飛び出した。3-0のユナニマス判定(29-28×2、30-27)で、サルシチャが勝利を収めた。
■K-1 WORLD MAX 2025 -70kg南米予選トーナメント・リザーブファイト3分3R
南米予選トーナメント・リザーブファイト(3分3R)は、アリエル・ビジャルバ(Brazilian TKO)とマイコン・ソウザ(Continua la Batalha)が対戦し、本戦よりもレベルが高いのではと思われる激しい攻防が見られた。とくにソウザのボディからのカーフキックやバックスピンキック、ビジャルバのパワフルなフックは当たればKO必至と思わせるキレがあった。試合は、ビジャルバがカーフキックを決めて2RKO勝ち(2分47秒)となった。どちらも日本で見たいファイターだ。
■K-1 WORLD MAX 2025 -70kg南米予選トーナメント・準決勝3分3R第1試合
ペトロス・カベリーニョ(TEIXEIRA TEAM)とアンドレ・マルティンス(R8)のWGP Kickboxingウェルター級(-71.8kg)の現王者と元王者の対決となった。
1R、長身のカベリーニョは前蹴り、ヒザ蹴りで迎え撃つ形。マルティンスは構えをスイッチしながら距離を詰めてのパンチ狙いだ。下がりながらの蹴りになるため、やや力のない印象のカベリーニョだが踏み込んでのロー、左フックは強烈。マルティンスの左フックがアゴを跳ね上げるシーンもあった。
2R、カベリーニョは前へ出ての鋭い左ジャブからヒザ蹴り。マルティンスを追いかけてのパンチを狙う。下がる場面が目立つカベリーニョだが、マルティンスをロープ際に追い込み左右フック連打。マルティンスはガードしながらの左のカウンターを打ち込んだ。
3R、カベリーニョはジャブで攻撃を作りたいもマルティンスの右をもらって後退してしまう。積極的に仕掛けるマルティンスは、右のクロスカウンターを合わせにいく。だがカベリーニョは、右ローキックでマルティンスを転倒させる。ここも互角だ。最後まで両者が打ち合い、ゴング。2-1のスプリット判定(28-29、30-29、30-28)でマルティンスが勝利し、決勝進出を決めた。
■K-1 WORLD MAX 2025 -70kg南米予選トーナメント・準決勝3分3R第2試合
準々決勝でダウンを喫しながらも逆転勝利したジョニス・コリセウ(Coliseu Team/União ABC/Fight Gym)と、元WGP Kickboxingスーパーミドル級(-78.1kg)王者のジョナス・サルシチャ(TF Team/CT Allan Popeye)がファイナル進出をかけて争った。
1R、サルシチャは鋭いワンツー。コリセウは右ローキックを放ち、左フックにつなげるも届かない。サルシチャは左フックからの右ローキックのコンビネーション。コリセウは徹底した右ローキック狙い。サルシチャの右の打ち下ろしのパンチが危険だ。
2R、前へ出て仕掛けるコリセウ。サルシチャは構えをスイッチしながらヒザ蹴り、パンチからローキックで怒涛の攻撃。左アッパーが何度も入り、追い込むシーンも。だがコリセウは怯まずにパンチ、ローキックで反撃。そしてサルシチャの左ボディが入り、コリセウがダウンを喫し、立ち上がったところでラウンド終了。
3R、優位に立ったサルシチャは前蹴りをボディへ突き刺し、左右のパンチを出していく。バックスピンキックをボディへ入れるシーンも飛び出した。コリセウは最後までパンチを振った。ユナニマス判定(30-26×2、29-26)でサルシチャがコリセウを下してファイナル進出となった。
■K-1 WORLD MAX 2025 -70kg南米予選トーナメント・決勝3分3R
決勝は、準決勝でペトロス・カベリーニョを破ったアンドレ・マルティンス(R8)と、ジョニス・コリセウからダウンを奪い勝利して勝ち進んだジョナス・サルシチャ(TF Team/CT Allan Popeye)の顔合わせとなった。
1R、サルシチャはワンツー、ボディ打ちからローキックと素早い動きとコンビネーションを見せた。マルティンスはガードしつつ左フックを返す。サルシチャは左をもらいつつもプレスをかけてコーナー際で右、左とパンチを叩き込む。さらにサルシチャは左ボディを入れてダウン寸前まで追い込んだ。
2R、勢いに乗ったサルシチャはワンツー、バックスピンキックで攻撃。左右に動くステップも素早く、相手に的を絞らせない。マルティンスは正確なパンチを入れるも、サルシチャを止められない。サルシチャは右ローキックで動きを止めての飛びヒザ蹴りを見せた。
3R、追い込まれたマルティンスはパンチで一発逆転を狙う。サルシチャはガードしながら前蹴り、ローキック、パンチをまとめるうまさを見せる。最後は消耗戦となるが、判定3-0でサルシチャが勝利し南米予選の頂点に立った。
<K-1 WORLD MAX 2025 -70kg南米予選トーナメント記録>
[K-1 WORLD MAX 2025 -70kg南米予選トーナメント・一回戦(1)]
〇ペトロス・カベリーニョ(ブラジル/TEIXEIRA TEAM)
判定3-0 ※30-27×3
●メトラジェタ・トリノ(アルゼンチン/Picante Fight Club)
[K-1 WORLD MAX 2025 -70kg南米予選トーナメント・一回戦(2)]
〇アンドレ・マルティンス(ブラジル/R8)
判定2-1 ※28-27×2、26-29
●ガブリエル・デ・リマ(ブラジル/Santa Fé Team)
[K-1 WORLD MAX 2025 -70kg南米予選トーナメント・一回戦(3)]
〇ジョニス・コリセウ(ブラジル/Coliseu Team/União ABC/Fight Gym)
延長判定3-0 ※10-9×3
●へリアジル・エステファニ(ブラジル/Ponto 1 Fight)
[K-1 WORLD MAX 2025 -70kg南米予選トーナメント・一回戦(4)]
●マルシオ・デ・ジェズス(ブラジル/Team Alvaro de Aguiar)
判定0-3 ※28-29×2、27-30
〇ジョナス・サルシチャ(ブラジル/TF Team/CT Allan Popeye)
[K-1 WORLD MAX 2025 -70kg南米予選トーナメント準決勝第1試合]
●ペトロス・カベリーニョ(ブラジル/TEIXEIRA TEAM)
判定1-2 ※29-28、29-30、28-30
〇アンドレ・マルティンス(ブラジル/R8)
[K-1 WORLD MAX 2025 -70kg南米予選トーナメント準決勝第2試合]
●ジョニス・コリセウ(ブラジル/Coliseu Team/União ABC/Fight Gym)
判定0-3 ※26-30×2、26-29
〇ジョナス・サルシチャ(ブラジル/TF Team/CT Allan Popeye)
[K-1 WORLD MAX 2025 -70kg南米予選トーナメント決勝]
●アンドレ・マルティンス(ブラジル/R8)
判定0-3 ※27-30×3
〇ジョナス・サルシチャ(ブラジル/TF Team/CT Allan Popeye)
※すべて3分3R・延長1R