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試合結果

第16試合/K-1 WORLD GP初代女子アトム級王座決定トーナメント・決勝戦/3分3R・延長1R

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試合レビュー

 初代アトム級王座決定トーナメントは1回戦でMIOを下したパヤーフォンと、松谷綺を下してきた菅原の対戦となった。1R、菅原は左足を上げ前蹴りを放つが、パヤーフォンはこれを手で弾く。菅原は前蹴りから繋いだ右ストレートをヒット。菅原はリーチ差を活かし、パヤーフォンの左ミドルを当てさせない。顔面前蹴りで菅原がパヤーフォンをとらえる。パヤーフォンは前に行って接近戦で右フックを当てるが、菅原も右ストレートを当て返す。

 2R、菅原が顔面前蹴りを放てばパヤーフォンも同じ技を返す。菅原はパヤーフォンが入ってくるところに右ストレートを合わせる。さらに左フックもパヤーフォンにヒット。パヤーフォンは接近戦、あるいは組んでのヒザを狙うが、菅原はそこに再び右ストレートを合わせる。

 3R、パヤーフォンが左ミドルを入れるが、菅原はすぐさま前に出てワンツーで攻める。パヤーフォンはバックブローを繰り出すが、肘周辺が菅原の眉間に当たって出血してしまいドクターチェックが行われる。再開するとパヤーフォンが前蹴りのフォームで前進し右ストレートをヒット。菅原もしかし引かずに組みつきパヤーフォンを押していく。菅原がバッティングになってしまい一時中断の後で再開。右ストレート、ヒザ、右ストレートとパヤーフォンは打ち込み3Rを終える。判定は30-29、30-30、29-29でジャッジ1名がパヤーフォンを支持するもドロー。延長戦で王者を決することに。

 延長R、菅原はパヤーフォンを押して前に行くが、パヤーフォンは横にいなしてパンチを打ち込み、菅原をマットに転ばす場面も。前に出る菅原だが、思ったように攻撃が出ない。ホールディングの注意を受けるパヤーフォンだがミドルを打ち込む。判定は10-9(菅原)、10-9(パヤーフォン)、10-9(パヤーフォン)の2-1でパヤーフォン。接戦を制し、初代王座を手にした。

【パヤーフォンのマイク】
「今回はこのようなタイトルに挑戦させて頂き本当にありがとうございました。ジムのみなさんも練習させて頂きチャンピオンになる機会をありがとうございました。K-1に関係するみなさん本当にありがとうございました。日本、タイからも応援してくださりありがとうございました」

【試合後のパヤーフォン・アユタヤファイトジムのコメント】
「(試合の感想は?)タイ人として初のK-1女子王者になれて、本当にうれしく思ってるし、光栄なことだと思ってます。(対戦相手の印象は?)1回戦目に関しては体格も同じくらいでしたし、自分が思うように技を出すことができたんですけど、決勝は菅原選手は背も高くて、思ったような試合運びができない部分はありました。(今日の自分の動きでよかったところは?)1回戦目は蹴りの部分で対戦相手を上回ったと思います。決勝は自分が思ってるような試合ではなく、全力が出せなかったです。

(日本ではどのくらい練習を?)6月8日に来日しまして、すぐに練習を始めました。ゲーオとゴンナパーは主に防御をどうするかっていう部分と、相手の研究を一緒にして、どうしたら勝てるかっていうことを一緒に考えてもらいました。(K-1ルールの難しかったところ、逆に自分のよさが出たところは?)やはりムエタイとK-1はルールがかなり違うと思ってます。ムエタイは身体の全部分を使うことができる競技だと思いますが、K-1になると肘も使えないですし、膝の連続もできないので、そこが大きな違いだと思ってます。ただ、今日に関してはムエタイで培ってきた自分の技やテクニックを十分にお見せできたかなと思ってます。

(大学ではどのような勉強を?)いまバンコクにある大学で勉強してるんですけど、教育学部の2年生です。教師になるという道もありますが、自分の出身地だとあまり大きな企業がなくて、中小企業が集まってる地域ですので、将来的には地元に帰って働くことも選択肢の一つです。(ファンの方にメッセージを)今日は日本のファンのみなさん、タイのファンのみなさん、私のことを応援していただいて本当にありがとうございました。本当に感謝しております」

【試合後の菅原美優のコメント】
「(試合の感想は?)今日はたくさんの応援ありがとうございました。残念な結果になってしまったんですが、初めて外国の選手と試合できたり、一日2回試合できたり、成長できる一日になりました。しっかり、この負けを無駄にしないように強くなります、(2試合の中でうまくいったところ、いかなかったところは?)うまくいったところ……、あんまないですね(苦笑)。帰ってからうまくいったところを探します、

(落ち込まず前を向きたい?)そうですね。結果は変わらないんで、落ち込んでもどうしょうもないんで、しっかり受け止めて。強くなるための材料にしないと無駄になっちゃうんで、またがんばります。(リングに上がってプレッシャーはあった?)プレッシャーはそんななかったです。みんな強いですから。自分でも誰が勝つんだろうっていうトーナメントだったんで。絶対にこのコに勝たなきゃいけないという気持ちよりは、全部挑む的な試合だったんで。練習もやれることやってきたんで、結果はお楽しみくらいに、自分がやることをしっかりやるっていうのがテーマだったんで。そんな感じです。プレッシャーとかは吹っ切れてたのでなかったです。

(気持ちは最後まで切れなかった?)そうですね。逆に気持ち出すぎて突っ込んじゃったんで、そういうところで冷静に技術を出したりとか。でも、気持ち出ても、技術が無意識に出るような練習をしないといけないなって思いました。

(終わったばかりだが新しい目標ができた?)自分の中では全然、新しい目標ではなくて。自分はまだkrushに出始めた頃に、高梨選手とパヤーフォンちゃんの試合を見て、あの高い壁を越えないとチャンピオンになれないと思っていて。自分はたまたま王座が空いたところで、運よくベルトを巻いてるんで。その壁は高かったなっていう感じなんで。新しい壁だなってわけじゃないですね。(ファンの方にメッセージを)押忍、たくさんの応援ありがとうございました。これからもしっかり前を向いて、強くなれるようにがんばります」

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試合情報

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大会名
2022年6月25日(土)K-1 WORLD GP 2022 JAPAN ~RING OF VENUS~
日程
2022年06月25日(土)
会場
国立代々木競技場 第二体育館
選手
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