7月25日(土)後楽園ホールで開催される「Krush.190」の[セミファイナル(第8試合)/Krushスーパー・バンタム級/3分3R・延長1R]に出場する岩尾力選手のインタビューを公開!
──岩尾選手の試合出場は昨年8月の大鹿統毅戦以来、11ヵ月ぶりになりますね。
岩尾 はい、ケガがけっこう続いてしまって。2月に一度、復帰戦が決まったんですけど、その時も骨折して出られなくなってしまって、そこからは完治を待って練習という感じだったので、ちょっと長引いてしまいました。
──2022年に交通事故の大ケガから復帰して以降では、最長の試合間隔ですよね。
岩尾 そうですね。復帰初戦(22年8月)から2戦目(23年4月、愛瑠斗戦)の間も8ヵ月空いたんですが、それ以上で。一度決まった復帰が延びたこともあって、かなり悔しい日々が続いてました。
──では、ケガが治ってフルに練習できるようになったのはいつ頃からだったんですか?
岩尾 今回は2月に肋骨が折れて、ちょっと長引いてしまって。でも、何だかんだ2ヵ月ぐらいでは完治して、そこから徐々に練習を始めた感じだったので、5月に入る前ぐらいからはガッツリ練習できています。
──結局は大鹿戦で敗れてからの復帰戦になるわけですが、あの試合からの改善点はどういうところですか?
岩尾 あの試合では相手を警戒しすぎたというか、ちょっと見すぎちゃって、自分通りの試合ができませんでした。自分でも心残りというか、普段の練習通りの動きもできなくて、「何してんだろう」って感じの試合でしたね。負けたのか分からずという感じで、複雑な気持ちでした。 本来なら負ける相手じゃないのに、力みすぎて見すぎちゃって。だからその後は、自分からもっと手を出すとか、そういう部分を意識してきました。
──22年の復帰後は快進撃でしたが、その後は敗戦やケガで、ちょっと波に乗り切れない日々が続いていますよね。
岩尾 そうですね……。なかなかちょっと、うまくいかない日々が続いてますね。でも、原因は自分が一番分かってるので。負けた理由は、練習がうまくいってなかったとかじゃなくて、自分の格闘技に対する気持ちとかでしたから。
──気持ちの問題というと?
岩尾 復帰後に連勝して波に乗ってる時はよかったんですけど、そこからちょっと格闘技に対する気持ちが少し薄れちゃったりした時期が少しあって。一度は、本当に1回格闘技から離れようと思った時もありましたし。
──そうなんですか。
岩尾 はい。一度格闘技から離れて、また本格的に格闘技をやろう、やれるという気持ちになったら戻ろうという気持ちにもなった自分もいましたね。だからようやく、前回の負けとケガから、格闘技に対する気持ちがやっと本格的に戻ってきて、今はモチベーションもかなり上がってきています。
──そのタイミングで、今回は菊地海斗選手との対戦です。大鹿選手に続いて下の階級から上げてきた選手との対戦になりますが、先日の記者会見では、試合映像はあまり見ていないというお話でしたね。
岩尾 そうなんですよ。まだ2試合ぐらいしか見てなくて。最初見た時に「こんな感じの選手か」と思って、そこで終わっちゃってるので、相手の印象というのが全然なくて。
──では、相手どうこうよりも自分のやりたいことをやろうという感じなんですか?
岩尾 本当にそんな感じですね。油断してるわけじゃないですけど、練習通りに試合を進めれば、全然自分の相手じゃないなというのが、ちょっと試合を見て分かったので。自分が普段やってる通りのスタイルで行こうという感じで、あとはトレーナーとかの指示だったり練習だったりで作り上げていこうかなと思ってやってきました。
──ちなみに、試合を見ての「こんな感じか」はどんな感じだったんですか?
岩尾 いや……何か、パンチも別に重くないし、カーフをペチペチ蹴って、相手が前に来る選手だったらカウンター待ちで……みたいな感じかなと。だから自分から行かないと、つまんない塩試合になるのかなと思いましたね。前回の大鹿選手もそうですけど、下の階級から上げてきているので、ぶっちゃけパンチをもらったところで、そんな重いパンチを持ってる選手はいないと思うので。試合なのでいつどうなるか分かんないですけど、でも何かが特別うまいという選手でもないので、何も警戒するところはなくて、今回は自分のやりたいようにやって勝って、自分が次のステージに上がるためのステップになってもらおうかなと思っています。
──では試合でやりたいことは、これまでと変わらない感じですか。
岩尾 はい、練習通りのことをやるだけなので、特に変わりはなく。ただ、最近の試合ではちょっと見すぎちゃってカウンター待ちになっていたというのがあるので、今回は復帰した当初の動きに戻したいなと思っています。あれが本当にナチュラルな自分なので、そこに戻していけば、勝ちに行こうとしなくても自然に勝てるんじゃないかなと思います。
──確かに、復帰戦からの3連続1RKOは凄かったですからね。
岩尾 でもあの時も、特に倒しに行こうという気も何もなかったんですよ。今回と同じ気持ちで、「普通に今まで通りやれば勝てるだろう」という感覚で戦って、勝ててましたからね。今はさらに、自分のパンチ力とかスピードとかを確実に上げてこれていると思うので。
──それこそ岩尾選手が出てくれば、Krush、K-1のスーパー・バンタム級はさらに面白くなると思っているファンも多いと思います。
岩尾 そうですよね。でもここ最近はなかなか波に乗れなくて、自分の気持ちもちょっと下がってきちゃってたので、ここで1回しっかり勝って、復帰戦の時の気持ちに戻してモチベーションをガツンと上げて、「岩尾力、大復活」にしたいなと思っています。
──先日の会見では、宮田充プロデューサーから「セミ・メインの4選手から、次期挑戦者なり、次に王座に絡む選手を選ぶ」という発言がありました。そこも含めてどうですか?
岩尾 ぶっちゃけ……同門の(橋本)楓汰もいますけど、自分以外の選手がKrushのベルトを獲ったとしても、その後の面白みはないと思うんですよ。自分は最近、ちょっと波に乗れてないですけど、ここでしっかり勝ってチャンピオンベルトを巻けば、また自分のモチベーションも上がって、たぶん格闘技に対する気持ちもどんどん上がっていくと思うんですよね。だから自分がタイトルを獲った方が面白いストーリーになるんじゃないかなと思っています。
──なるほど。
岩尾 自分自身、今回はけっこう楽しみなんですよ。絶対勝たないといけない試合だと思うし、あの4選手の中だったら間違いなく自分がチャンピオンベルトに最もふさわしい選手じゃないかと思ってるので。自分はセミですけど、メインの選手が上で、そこで勝った選手がタイトルに絡むことになるとは思ってないので。セミでもメイン以上に魅せる試合をできればなと思っています。
──そして、20日のK-1福岡大会では、後輩の上遠野寧吾選手がK-1バンタム級王座を獲りました。
岩尾 獲りましたね。それに関しては、うれしい気持ちと悔しい気持ちがちょっと半々で。あの日はかなり「悔しい」と「うれしい」が混じった気持ちになりましたね。
──では今回勝って、ここから一気に行こうという気持ちもかなり強いのでは?
岩尾 いや、本当にかなり強いですね。試合の夜だけじゃなくて翌朝とかもずっと考えてたんですよ。彼は最初、代打出場でプロデビューだったんですよね。そこからチャンスを掴み取ってKrushチャンピオンから、こうしてK-1チャンピオンになって。ちっちゃい頃から見てる子で、今はしっかり波に乗ってますよね。すごく頑張ってるし、もちろん応援してはいるんですけど、やっぱり「負けられないな」という気持ちもあって、すごく複雑ですね。本当に今回はそういう思いもあって、絶対に勝たないといけない試合です。
──では最後に、改めて今回の試合へ“決意”をいただけますか?
岩尾 今、後輩がどんどん上がってきていて抜かれちゃってるんですけど、自分もここで止まってちゃダメなので、若い頃のアグレッシブな気持ちを取り戻して、また「岩尾力、大復活」にしたいですね。当日、試合を見てもらえれば分かると思うので、応援してもらえればと思います。
──分かりました。ありがとうございました!