“青い目のサムライ”サッタリ、リベンジ誓う!「アンディ・フグ選手のようになりたい」=「K-1 REVENGE」5.31(日)後楽園ホール
――今回、大会名は“リベンジ”です。サッタリ選手は、どういう思いでコシエフ戦を迎えますか?
「“リベンジ”については、まずは相手ではなく、自分にリベンジしたいですね。これまで負け続けてきて、それは本当の自分の姿ではない。本当のサッタリに戻りたいと強く思っています」
――最近は、本当の自分が出し切れていない感じですか?
「はい、そうです。今、本当のことを言えばコーチがいないんですよ。一人で練習しています」
――トレーナーがいないと。
「そう、一人で練習しています。自分のお兄さんが格闘技のコーチなんですけど、今はイランにいてインターネットがつながらないし、話もできないし、アドバイスももらえないんです」
――イランは戦争で、大変なことになっています。
「でも、それを受け入れてやるしかない。いろいろと心配なことはあるけど、とりあえず一度自分のことをゼロにして。また、あの強いサッタリに戻るために頑張ろうと思います。フィジカルのトレーナーはちゃんといますが、キックボクシングのトレーニングは自分でやってます」
――谷川聖哉選手と練習しているようですね。
「はい。谷川選手は、週に1回か2回ジムに来てくれて、一緒に練習したりスパーリングしています。たくさん練習がしたいから、みんなに声をかけたこともありますし、今回、谷川選手から連絡が来て、もう一緒に戦うことはないと思うから練習をお願いしますと」
――谷川選手は75kgに落として、カスペル・ムシンスキ選手と対戦しますからね。
「そうです。75kgでこれから試合したいので、練習をお願いしますと言われました。でも彼の普段の体重は83、84kgなので、ほとんど自分と一緒。いい練習ができています」
――谷川選手とは過去3回試合をしていると思いますが、かつてのライバルと練習をするのはどんな気持ちですか?
「いい感じですよ。自分たちの弱点を修正していますし、もっと強くなるためにはどこがダメなのか、ポジショニングや動き方、スピード、パワーなど足りないところを補っています」
――それは期待が高くなりますね。前回のルーカス・アハテルバーグ戦のダメージを心配しているファンが多いんですが、それについてはいかがですか?
「ダメージはないです。試合後にCTとかで検査しましたが、異常もありませんでした」
――なるほど。
「身体のダメージはないけど、気持ちにダメージはあります。とても辛かったけど、この前の試合を何回も見ました。何回も何回も……。普通にできることをやったけど、とにかく相手のパンチが先に当たった。それだけです」
――前回の試合は、サッタリ選手の相手が変更になり、リザーバーだったルーカス選手になりました。いろいろな影響も大きかったと思います。
「でも、それはルーカス選手も同じです。彼は背も高いし、強い選手。2人とも左フックで倒しに行ったら、ルーカス選手のパンチが先に私に当たった。これは仕方がないです」
――サッタリ選手に勝ったルーカス選手が、トーナメントを優勝しました。その結果については、どう思っていますか。
「今まで私に勝った選手は、みんなチャンピオンになっています。リュウ・ツァー選手、ターザン選手、ルーカス選手…。それは、とても悔しいことです。とても言葉にならないけど、そうした悔しい思いもすべて含めて自分へのリベンジです。今年は、絶対にチャンピオンになります」
――対戦相手のコシエフ選手についてはどんな印象ですか。
「この前の会見で一回だけ会って、話しました。トーナメントで戦いたかったと。まだ若い選手だから、もちろんモチベーションはあるしハングリーなので、いい試合になりそうですね。体重的にも問題ない。相手は身長が190cm以上ありますので、そこは注意しないといけない」
――ハングリー精神で言えば、サッタリ選手も負けないのでは。
「もちろん。私は今、とてもハングリーです。絶対にチャンピオンにならなければいけないと強く思っています。家族と話ができないとか他にもストレスは多いですが、すべてを前向きに考えて頑張っています」
「彼の試合を見ましたが、パワーはあるけどスピードがない印象ですね。テクニックもあるけど、そこまでではないです。でも、相手のことを弱いとは思っていません。決してハイレベルじゃなくても、危ない相手。そこに気をつけて、自分の全力を出し切ります」
――どんな試合を見せたいですか。
「私の試合は、いつも倒すか倒されるか。常にKOを狙っていきます。今回はテクニックとワイルドな試合をみんなに見せたいです」
――倒しに行きながら、冷静さを保つと。
「前回の試合は、私のガードが下がったところをルーカス選手に狙われました。そこを修正してスマートに戦いながら、でも倒しに行きます。そんな感じです」
――7月20日のK-1福岡大会で、ルーカス選手とターザン選手のタイトルマッチが決まりましたが、このカードを聞いてどう思いましたか。
「私も見たいカードですね。でも、悔しいです…。俺が試合をするべきだったと。今年、絶対にこの2人ともう一回試合をしなければいけないと思っていて、その意味でも今回の試合は絶対に負けられません」
――ちなみにルーカス選手とターザン選手の試合は、どうなると思いますか?
「2人ともすごく強い選手ですけど、ルーカス選手は背が高いし蹴りがうまくてパンチもある。五分五分かな。でも、多分ルーカス選手が勝つような気がします」
――おお!ターザン選手が初めて負けると。ダウンしてから強いのが彼の最大の武器ですけど。
「ターザン選手は接近戦に持ち込まないといけないけど、そうなるとルーカス選手のパンチをもらい絶対に倒れると思う。背が高いし、リーチもあるから近づくことだけでも大変。でも近づいたらパンチをもらう可能性がある。厳しい相手ですね」
――サッタリ選手は、常に2人のことを意識していると。
「今は目の前の相手しか見ていませんが、意識はしていますよ。また戦ったら、どうするかと考える時もあります。もちろん両方と試合したいです」
――あと、サッタリ選手は90kgの階級が適正ではないという意見も出ています。
「合ってるかどうかと聞かれたら、合っているわけはないですよね。でも、それは言い訳にもしたくないし、仕方がないこと。K-1には90kgしか私の近い階級がないので、自分がやると決めたから試合をしています。自分の中で、言い訳を作りたくない。挑戦する姿をファンの人に見てもらいたいです」
――あえて不利な条件でも挑戦する。昔のアンディ・フグ選手の姿が重なります。できれば80kgがベストですか?
「私の普段の体重は85kgなので、そのくらいでしょうか。みんな計量が終わったら体重を増やしますけど、私は逆です。増量しつつ追い込んでいるから、汗を流すとすぐに83、84kgまで落ちてしまいます」
――サッタリ選手は身長186cmで体重は83kg。コシエフ選手は190cmでおそらく95kg近くまで戻すと思います。かなりのハンデになります。
「先ほどレジェンドのアンディ・フグ選手の話が出ましたが、彼は大きい選手を倒してK-1チャンピオンになりました。私も、言い訳をしないで自分の強さを見せてアンディ・フグ選手のようになりたいです」
――身体の小さなサッタリ選手が、ルーカス選手やターザン選手を倒したらかっこいいですね。
「そこを目指して、今しっかり練習しています。私の“リベンジ”を楽しみに待っていてください」
<両選手の近況>
サッタリは、同トーナメント準々決勝で“怪物”ルーカス・アハテルバーグの左フック一撃で失神KO負けを喫しているため、まずは新鋭のコシエフを撃破してリベンジロードを進みたいところだろう。
コシエフは、国際オリンピック委員会が承認するWAKO(世界キックボクシング団体協会)のカザフスタン選手権で優勝。今年2月のK-1 WORLD GP 2026 -90kg世界最強決定トーナメント準々決勝でニキータ・コズロフと対戦し、延長判定まで苦しめている。