王者リュウ・ツァー欠場、ターザンvsサッタリの因縁マッチ実現!=5.31K-1横浜
K-1宮田充プロデューサーは、「5月24日正午に中国から、前日夜のスパーリングでリュウ選手が顔面にパンチを被弾して病院で検査をしていると連絡がありました。その後、鼻骨骨折、周囲の骨折もありドクターストップがかかっていると連絡がありまして、欠場が決まりました」と説明した。
この時点でリュウとターザンのタイトルマッチは消滅することに。メインイベントだったことから代替え案を協議し、リュウに王座を返上してもらい、ターザンとマハムード・サッタリの王座決定戦を行い、新王者にリュウが挑戦するという案が浮上。
これをリュウ、ターザン、サッタリ、今大会でサッタリと対戦を予定していたレダ・ゼイディ(モロッコ/ARJ Trainingen)との話がまとまり、合意に至ったという。なおレダ・ゼイディは、7月の福岡大会か9月の代々木大会へスライド出場という形になっている。
昨日25日に来日したというターザンは、「もしもーし」と恒例の挨拶をした後に「直前にも関わらず試合を受けてくれたサッタリ選手に感謝しています。相手もチャンスですが自分にとってもチャンス。エキサイティングで最高に試合にする」と好勝負を約束した。
また早めに来日した理由についてターザンは「今回の試合は、自分にとってトップを争うくらい重要だと思ったから早めに日本へ着いた。最高のコンディションでリングへ上がるつもりだ」と明かしシャープな顔を見せた。リュウ欠場のニュースは「飛行機に乗る2時間前にマネジャーから連絡があった。最初は冗談じゃないかと信じられなかったけど、とりあえずどうなるか分からないけど飛行機に乗った。日本へ着いたら、サッタリが試合を受けてくれると聞いて安心した」と試合自体がなくならなかったことを安堵したという。
サッタリは急のオファーだったが「私はファイターです。仕事は、試合をすること。チャンスだと思いました。誰でも、いつでもどこでもやります。強い弱い関係ない。みんなリスペクトしています」と即答したことを明かした。
ターザンはサッタリを挑発したことについて「あの時は、自分が強いと思うことを証明するためにサッタリの名前を出した。彼はクルーザー級ではスピード、テクニック、パワーのある選手。いい選手だと思うけど、彼は年をとってきているよね。まあ、互いにスピードがあるんで、アグレッシブで噛み合う試合になるだろう。ファンのみんなには瞬きしないようにと言いたい。私の方がスピード、パワー、テクニックがあるので、2ラウンドまでにKOで勝つ」とKOを予告した。
2ラウンドKO予告に対してサッタリは「楽しみです。いい試合になるでしょう」と笑みを浮かべて答え、緊張の糸が張り詰める場面も。
最後まで2人は、「間違いなく面白くなる」と揃って発言しているように、とんでもない結末が見られることになりそうだ。リュウとターザンの無敗対決も楽しみだったが、サッタリとターザンのハイスピード対決も2人の因縁含めてドリームマッチが実現することとなった。
ターザンは24年12月にK-1へ初参戦し、RUIをわずか27秒でKO勝ち。25年2月にはカルロス・ブディオの強打をもらいながらも、逆転の左フックでマットへ沈め、2連続KO勝ちを収めた強豪だ。30勝27KO無敗で幻想は広がるばかりだ。
サッタリは24年9月にK-1 WORLD GPクルーザー級タイトルマッチで王者リュウ・ツァーに挑むも判定負け。25年10月の『JAPAN MARTIAL ARTS EXPO PROLOGUE』では巌流島ルールに挑戦してマーカス・レロ・アウレリオからKO勝ちを奪った。25年4月にKrushクルーザー級王座を返上した。