5月18日(日)エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育館第2競技場)で開催される「Krush.174 ~in OSAKA~」の[Krushライト級/3分3R・延長1R]に出場する三宅祐弥選手のインタビューを公開!
──今回、Krush大阪大会で篠原悠人選手との対戦となりました。最初にオファーを聞いた時はどう思いましたか?
三宅 「マジかー」と思いましたね。普段は「この相手でどうですか?」って感じで言われるんですけど、今回は最初、「チャレンジしてみませんか?」って言われたんですよ。自分も連敗していて、ここは勝ちたいところではあるんですけど、運営から見ても、オファーを断るようなヤツには仕事はないじゃないですか。だからもう、すぐ「やります!」って返事しました。
──その言い方で燃えるものがあった?
三宅 燃えるところもあったし、「何で?」みたいな気持ちもありましたけどね(笑)。「何でこのタイミングで、そんな強い選手当ててくんの?」みたいな(笑)。でもどんな相手も自分が勝つだけやし、そもそもチャレンジするためにK-1 GROUPに来てるんで。自分は上の立場でも何でもないですし、「みんな食ってやろう」という気持ちで参戦しているので、断る理由はなかったですね。
──改めて、篠原選手の印象は?
三宅 昔、自分が何もしてない頃からKrushに出てチャンピオンにもなってて、格闘エリートですよね。ただ、距離取るのが得意なので、塩試合はしてくれるなよとは思います。おもんない試合はしたくないんで。
──ガンガン打ち合いにいきたい?
三宅 こっちがガンガンいったらカウンター待ちになると思うんですけど、そのスタイルはたぶん変わらないと思うので、作戦どうとかじゃなくて、流れに任せようかなと。まず相手を体感してみて、来るならそのまま打ち合うし、来ないなら僕も間合い見てやるし。その中で、3Rが終わる前には間違いなく決着がつくやろなと思いますけど。
──連敗から抜け出そうという気持ちも強いと思いますが、その連敗の理由はどう分析していますか?
三宅 言い訳じゃないんですけど、自分のジムを運営し始めて、夜勤の仕事もしながら指導もしながらという感じでやってて、体力的にはハードすぎたんですよね。それで自分の練習が全く身につかなくて。全部に全力でやってたんですけど、集中はできてなかったなと思うんですよね。だから今は指導と自分の練習時間をしっかり分けるようにしてますね。
──なるほど。
三宅 やっぱり始めたての時期は、ジムの中では自分が一番強いわけで、Krushレベルの練習相手がいなくて、それが一番ストレスやったんですよ。それで自信もない中で戦ってきたんで、今回はそこを改善して、できるだけジムに選手を呼んで対人練習もやってきたので、けっこう自信はあります。
──ジムのスタート当初は、予想以上に大変だった?
三宅 もちろん大変でした(笑)。でも10年前は公園とかで練習してて、自分らでチームを作って試合に出たいなあとかってのが夢というか希望だったんですよね。真冬はダウン着て練習したり、夏はクロックス履いて練習したりしてたんで、それに比べたら夢が叶ったわけやし、元チャンピオンの人と対戦できるぐらいのところまでは成長してるということなので、あの頃からしたら手の届かんような場所にいるのは確かなんですよね。だから、まだまだ上を見れるなあという感じですね。
──そのジムなんですが、「Hacker GYM」という名称はどういう理由なんですか?
三宅 ジムをスタートする時に自分で考えたんですけど、「自分のスタイルって何やろな」って考えた時に、よく相手を研究して隙を見るというか、相手の得意な技をいなすというか、そういう感じでやってきたなと。でも、ここ最近は研究とか全然してなくて、相手の動画とかも見ないようにしてたんですよ。相手が強いから、見るのがイヤになるんで(笑)。それで負け出した頃に初心に戻る意味で、相手が強くても得意技を研究して潰していって自分のペースにしようと改めて思って。そういう意味で初心を忘れへんために、「ハッキング」から覚えやすいように「Hacker」にしました。
──では今回は、篠原選手へのハッキングはかなり進んでいる?
三宅 バッチリやってます(笑)。期待しとってください。周りからは「ここで勝てば大きいな」ってすごく言われるんですよ。実際、不可能なことではないと思うんで。弱い相手に勝って満足してるより、強い相手にぶつかって砕け散るヤツの方がカッコいいじゃないですか。砕け散るんじゃなくて勝ったらもっとカッコいいし。地元・大阪で、向こうもたくさん応援とか来て背負うものもあるやろうし、盛り上げてくれよと思いますね。こっちからはしっかり行くんで。
──三宅選手自身も、地元・大阪での試合というのは大きいですよね。
三宅 やっぱ大阪がいいですよね。東京では友達もいてるわけじゃないんで。大阪やったら友達とか親とかおじいちゃんとか来れるし、それに普段はあんまり集まる機会もないじゃないですか。みんな子供ができたり仕事が忙しくなったりってなってくるんで。だから僕の試合とかこういう機会に集まって、特に今回は昼興行なんで、その後に楽しく遊べたらと思いますね。
──楽しく遊ぶためにも勝たないとですね。
三宅 そうっすね、勝って朝まで遊びたいですね。やっぱり勝たないと何も言えないし、ずっとしんどい時期が続いてるんで。
──ここを抜け出したらどうしたいですか?
三宅 ちょっとジムに専念しすぎたところもあったんですよね。だからここを抜け出したら、もうちょっとで30歳にもなるし、選手としてはもうそんなに長くもやれないだろうし、格闘技に未練が残らんようにとことんやりたいんで、選手としての幅をもっと広げていけたらなという感じですね。
──活躍していけば、ジムの宣伝にもなるでしょうし。
三宅 いろいろ難しいこともあるんですよ(笑)。関係者からは「引退してジムに専念した方がええんちゃうか」とか言われますし。でも絶対後悔するのは自分なんで、しっかりやり切りたいですね。そこは自分で決めてやり始めたことなので。
──では最後に、改めて今回の試合への“決意”を教えていただけますか?
三宅 こういうのって、他の人のを聞いてても面白くないじゃないですか。「倒して勝ちます!」とか言われても「当たり前やん!」ってなるんで。だから何かいいこと言われへんかなと考えるんですけど、何もないんで……「気をつけてお越しください」ぐらいっすね。
──意外と斬新でした(笑)。ありがとうございました!