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「Krush.156」12.17(日)後楽園 メインで戦う岩尾力は「アドレナリン出まくってる。いつも以上にド派手なKOを」。不利予想の内田晶は「覆す」!

12月16日(土)都内にて、開催を明日に控えた東京・後楽園ホール「Krush.156」の前日計量と記者会見が行われた。
 
本戦10試合+プレリミナリー3試合で全26選手のうち、4選手が本計量をクリアできず。このうち、第4試合の歩夢、第5試合の愛瑠斗はともに50gオーバーで、前日会見前の再計量で無事クリア。プレリミナリー第2試合の龍生は本計量で1.35kgオーバー、第4試合の昇也が1.2kgオーバーしていることが会見の場で宮田充プロデューサーから報告された。後の再計量でも2選手の体重は変わらず、両選手には減点2、グローブハンデ、ファイトマネー30%減額のペナルティが科された上で試合が行われる。
 
 
メインイベントで激突するのは、岩尾力と内田晶。11月末の会見では、両者がジュニア時代に3回対戦し、全て岩尾の勝ちだったという事実が、内田の口から明かされた。しかも岩尾は交通事故からの復帰以来、3戦連続で1RKO勝ちを続けている。岩尾はタイトルマッチも見据えているだけに、内田は「覆す」と燃えていた。
 
この日の会見では、内田は前回にも増して闘志を宿した表情で「メインでやらせてもらえるってことで、決まった以上はしっかりメインらしい試合を見せたいと思うし、いろいろ覆します」とコメント。対する岩尾は「計量が終わってホッとしてます。前の会見ではメインかどうか半信半疑でしたが、メインだと決まったのでワクワクして、今年最後のKrush、しっかり締めようと思います」と語った。
 
「メインらしい試合とは」と問われると、内田は「もちろんKO決着。あと下馬評的にも、岩尾選手が9で自分は1もないぐらい、みんな相手が勝つと思っているので、それを覆すのが一番メインらしくなると思うので、期待してください」。岩尾「KO決着は当たり前なんですけど、僕も1Rで倒すつもりはないので、3R楽しませてもらって、しっかりマットに沈めようかなと思います」と答えた。3Rかければ「連続1RKO勝利」は3で途切れてしまうが、「僕は今までも、別に1Rで倒すつもりでいったわけではないので。勝手に相手が倒れてるだけで、そういう練習をしてきてるだけなんで。今回もそういう練習をしています」と余裕の返答。
 
戦績では圧倒的に有利な岩尾との対戦に、内田は“秘策”のようなものを用意しているわけではないという。「対策はやってきましたけど、“秘策”というよりは、岩尾選手が過去3戦で戦ってきた相手と自分が違うところを見せようと思います」と、正面突破を宣言した。岩尾がKOで連勝している理由を問われると「強いです。本当に強いと思います。ただ、自分は負けないです」と、言葉少なに答えた。
 
これが年内最終戦。2024年に見据えるものを問われた岩尾は「とりあえずしっかり勝つことだけを考えています。勝って来年のタイトルマッチのことも考えてますけど、とりあえずはしっかりここを勝って、明日を目標に考えています。2023年最後の試合ということで注目されていると思うので、いつも以上にド派手なKOをして、『岩尾力が2023年Krushの最後でよかったな』といわれる試合をします」と、衝撃KO勝利を宣言してみせた。
 
最後に「明日、岩尾選手に勝てばタイトルも見えてくるかなと思うし、次期挑戦者・岩尾選手の練習しないみたいな感じで自分が組まれたのかなと思うし、ここで勝てば自分が挑戦できるかなと思うので、覆します。見ててください」(内田)、「言うことは全部言ったので、とりあえず明日、試合したくて1ヵ月前からアドレナリンがバチバチ出てるので、明日はもうぶっ飛ばしにいくつもりで、Krushしたいと思います」(岩尾)と締めた。下馬評通りの強さを見せて岩尾が4戦連続のKOを成し遂げるか、それとも内田が言葉通りに全てを覆すのか。激動だった2023年Krushの大トリはどうなる?
セミファイナルはライト級、大沢文也と大谷翔司の一戦。KNOCK OUTから乗り込んで2戦目で元王者・大沢との対戦チャンスを掴んで燃える大谷に対し、大沢は11月末の会見で「自分がメインじゃなくていい」と発言。その後のインタビューでは「やっぱりメインで」と発言を撤回していたが、結局はセミとなった。いずれにせよ、対抗戦の空気もはらんだライト級の実力者対決であることには変わりない。
 
大谷が「先ほど計量で大沢選手と向き合って、明日は最高の試合になると確信しました。“Krush”らしく“KNOCK OUT”したいと思います」と意気込むと、大沢も「大谷選手が言った通り、先ほど計量で向き合って、すごく伝わるものがあったので、明日はたぶん僕らしくない戦い方になるかもしれませんので、そこらへん期待しといてください」と呼応した。
 
結局セミになったことについては、「僕は試合順は本当にどうでもいいんで、KNOCK OUTしたいですね」(大谷)「自分も試合順とかどうでもいいと思ってたんですけど、とある格闘家に言われて、今年最初のKrushのメインは僕だったんですよ。だから『最後も僕の方がいいな』と思って。でも、お客さんが盛り上がる、お客さんを魅了できる試合をするのはメインの岩尾力だと思ってるんで、セミファイナルで全然よかったかなと思います」(大沢)という反応。
 
大沢が何度も口にしている「いつもと違う戦い方」はお客さんが盛り上がる試合になるのではと問われると、「今回は(11月大会に出場した)龍華と試合が近かったのもあって、切磋琢磨できて、本当に練習してきたんですよ。自分でもビックリするぐらい。『これはさすがに負けないだろう』というぐらい、いつも以上にやってきたので、打ち合いになるかもしれないですね。伏線かもしれないですけど」と返答。これに大谷は「僕が前回、KNOCK OUTで負けた原因が幅の狭さだなと感じたので、そこを広げる練習をずっとしてきました。どう来ても倒せるように練習してます。たださっき向き合った感じ、もうバチバチしかないんじゃないかなと思いましたけど」と反応。両者ともに打ち合い上等の様子。大沢はさらに「打ち合いになっても、僕がもらってるの見たことあります? 『打ち合いの中でもアウトボクシングはできるんだよ』っていう感じですね」と付け加えた。
 
両者ともに2023年最後の試合となるが、そこについては「今年最後の試合ですし、ここから僕はベルトを獲るんで、ここからスタートという試合ですね」(大谷)、「2023年ラストKrush、いろんな思いがあるんですけど、年内最後というよりも、練習したことを早く試合で出したいという思いの方が強いんで、これはたぶん大谷選手だからこういう感覚になったし、すごく練習してきたと思ってるんで、試合が楽しみです」と語った。
 
「明日は僕が一番盛り上げるんで、セミファイナルに一番ご注目ください」(大谷)、「僕も盛り上げるつもりはあるんですけど、どんなにいい試合してもメインの岩尾力よりはいい試合できないと思ってるんで、皆さん、メインの岩尾力で盛り上がってください」とメッセージを出すと、宮田充プロデューサーがマイクを取り、「最終的にはファンの方は試合順関係なく、『どの試合がよかった』『どのファイターがよかった』と判断されるものだと思います。ライト級はK-1が与座優貴選手、Krushは里見柚己選手がチャンピオンですけど、この2人(大沢&大谷)はキャリアのある選手なので、インパクトがある価値を奪った方が、どちらのかは分からないけどタイトルに近づくと思うし、おそらく激しい試合になって、目を離したら一瞬で決まるような試合になると思うので、そういうところを見てください。僕はこの試合が本当に、メインと同じぐらい期待していて、楽しみで仕方ありません」と語ると、大沢が「じゃあ盛り上げましょう!」と大谷に呼びかけて、2人の会見は終了した。本来はタイプの異なる2人の激突は、果たしてどんな展開になるのか?
第8試合はバンタム級、白幡裕星vs小浦翼。白幡は「明日に向けて長い期間、しっかり自分と向き合って練習してきたので、今日RISEに出る池田幸司選手はKrushのチャンピオンですけど、そこに辿り着くように圧倒的に勝って、いい勝ち方で今年を締めくくりたいと思います」、小浦は「この短期間でしっかり仕上げてきたので、明日はいい試合をしたいと思います」と意気込む。
 
プロボクシング日本王者から転向して初戦となる小浦は試合について「パンチでしっかり倒しにいきたい。明日やるだけというか、練習してきたことを出すだけ。相手がどうこうよりも、自分の練習してきたことをしっかり出して勝つだけです」と語る。片やK-1 GROUP4戦目となる白幡は「全部やってきました。今自分に足りないものはないんじゃないかと思っているので、明日自分がどれだけ可能性を秘めている選手なのか、自分を信じて戦いたいと思います」。
 
バンタム級のタイトル戦線については、「早くタイトルマッチにたどり着けるに越したことはないので、この試合がどうこうというよりも、しっかり倒して勝ちたいです」(小浦)、「今バンタム級に自分の中でトップの選手が4人いると思ってて、池田幸司選手、壬生狼一輝選手、黒田斗真選手、石井一成選手なんですが、そこに絡んでいけるような存在になりたいので、そのためにどんどん名前を売って、今回は超満員じゃないかもしれないですけど、僕が出る大会は後楽園ホールが埋まるような選手になりたいと思ってます。そのために明日は必ず勝ちます」と述べた。
 
ボクシング王者から転向の小浦が、同じ経歴の悠斗のように鮮やかなパンチを見せるのか、白幡がこのルールでの一日の長を示すのか。スピーディーな一戦になることは間違いなし!
第7試合はウェルター級、町田光vsデンサヤーム・ウィラサクレックの一戦。プロレスのリングを経験し、約3年半ぶりにキックに戻り、さらにK-1 GROUP初参戦となる個性派ファイター・町田と、K-1ルールではまだ勝ち星がないが、ここ2戦はオープンフィンガーグローブ着用ルールで2連勝のデンサヤーム。異色対決となる激突だ。
 
町田は「今回、3年半ぶり以上のキックボクシングのリングの戦いとなりますが、必ず俺の必殺技の居合いパンチを繰り出して勝ちたいと思います。ぜひ楽しみにしてください」、デンサヤームは「明日は勝てます」と意気込みを述べる。
 
この試合のためにやってきたことを問われると、デンサヤームは「私はまだK-1ルールで勝ってないので、明日は絶対勝ちます。KOします」と返答。町田は「僕は今36歳になります。若い選手たちと同じように筋肉とかフィジカルで勝負しても勝てないと思うので、それ以外の部分をいかに使って勝つか、それを磨き上げてきました。そこを見ていてください」と答えた。
 
町田の計量結果は66.5kg。ウェルター級のリミット(67.5kg)より1kgアンダーだったが、「今回はほぼ減量しないで挑みます。というのも、今後僕自身が自分より大きい相手に勝ちたいと思っています。階級を超えて強くなりたいと思っています。それはなぜかというと、これまでDDTプロレスに参戦して、プロレスラーたちの強さ、凄みを体感して、今後、階級とか取っ払った強さを見せたいと思います」と説明。
 
町田の代名詞とも言える必殺技「居合いパンチ」について、デンサヤームは「1回見たことあるけど、明日は全く問題ない」と、相手にせず。一方の町田は「間違いなく、最後にキックの試合をした2020年の時より、今の方が間違いなく強くなってると思うので、そこを見てほしいです」とコメント。町田の居合いパンチが炸裂するのか、デンサヤームがついにK-1ルールに適応して勝利を挙げるのか? 展開は全く読めない!
 
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