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「Krush.148」4.28(金)後楽園 中村拓己K-1プロデューサーが大会を総括「稲垣選手は倒す力を身につけた上での王座戴冠。岩尾力選手は期待を持たせるKO勝ち、クルーザー級も日本人が充実」

 4月28日(金)東京・後楽園ホールにて「Krush.148」が開催された。中村拓己K-1プロデューサーの総括コメントは以下の通り。

「スーパー・ライト級の王座決定トーナメントは稲垣柊選手の優勝という形で幕を閉じました。ワンデートーナメントは何があるかわからないという部分で、リザーブファイト・準決勝から波乱(※勝者がダメージでドクターストップが続く)のトーナメントだったと思います。そういったところをしっかり勝ち切った稲垣選手が今日はあっぱれだったなと思います。

(稲垣は)スーパー・ライト級に上げてから結果を残しているのもそうですし、本人も言っている通り、一試合一試合彼がすごく成長して勝っていることを見た方も感じていると思います。もともと上手いタイプかなと思っていたんですけど、その中で倒せるパワーとか、勝負所で倒しきるというところをキャリアを重ねるごとにひとつずつ身につけた上での王座戴冠だったかなと思います。

今回のトーナメントはベスト4まで勝ち上がった選手が若い4人になりました。現状K-1のスーパー・ライト級は比較的キャリアが長い選手とかベテランといわれる選手が多いんですけど、今回若い4人が勝ち上がって、そこで稲垣選手が優勝して。まずKrushから新しい力が出てきて、もちろんKrushのタイトル争いもあるんですけど、今度は彼らがK-1のトップ選手たちに向かっていく、K-1とKrushのストーリーというのも見えてきた部分もあったかなと思います。

あとは結果的に棄権・ドクターストップになってしまった小嶋瑠久選手も塚本拓真選手とやった準決勝はいい試合でした。トーナメントだからと温存することなく全力でぶつかっていく。お互いそうだと思うんですけど、そういった試合をしてくれた、素晴らしい準決勝だったと思います。瑠久選手もギリギリまで決勝に出たいと言っていたんですけど、最終的にドクターストップになって。本人が一番悔しい気持ちがあると思いますし、決勝を戦えずにベルトのチャンスに手が届かなかったことに関して、瑠久選手は次の挑戦権というところでは近いところにいるとは思います。そこはダメージのこともあるので、考えながら次の展開を調整していきたいなと思います。

それ以外のワンマッチでは、岩尾力選手のKO勝ちは非常に印象に残りました。今日は大会全体を通してはなかなかKOが少ない大会だったんですけど、あの階級(スーパー・バンタム級)でKO勝ち、一発一発の攻撃力が魅力的だと感じました。元々武居由樹選手と並んでPOWER OF DREAMの軽量級のツートップみたいな選手で、事故だったりで僕らのグループで試合が組めなかったんですけど、ここで戻ってきてスーパー・バンタム級戦線にインパクトを残したかなと思います。

今、K-1で金子晃大選手と玖村将史選手がツートップで、Krushでは璃明武選手がベルトを持っていて。その3人がK-1 JGROUPのトップ戦線にいると思うんですけど、岩尾選手の今日の勝ち方はそこに食い込んでいくんじゃないかと思わせる期待を持たせるような試合だったかなと思います。

(小嶋選手のドクターストップの理由は左目?)目と、あとはダメージも大きくて。本人はギリギリまでやりたいと言っていたんですけど、無念のドクターストップとなりました。実際に本人はそのまま病院に行っているので、僕らとしてもあのまま続けるのは難しかったんじゃないかなと思います。

(空手出身の山口翔大選手がANIMAL☆KOJI選手を切り崩したが、今後の展開は?)K-1 GROUPに来て3戦3勝、ここまでプロ戦績も無敗ですよね。今日はクロスゲームだったと思うんですけど、ここでしっかり勝ったというところでは、もうワンランク上の選手たちとの試合というのは考えたいなと思います。クルーザー級も日本人選手が充実してきて、谷川聖哉選手、星龍之介選手、今日の山口選手と空手出身の選手が多いんですよ。空手ではそれぞれ流派が違うんですけど、その選手たちがK-1でやるというのも面白いなと思いますし、空手ファンに届くカードを組めたらなと思います」
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