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コラム

「K-1 WORLD GP」12.3(土)大阪<コラム>日本人による熾烈な凌ぎ合いもK-1の魅力、タイトル戦線を占うサバイバルマッチを堪能せよ!

 12月3日(土)エディオンアリーナ大阪で開催される「K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~初代バンタム級王座決定トーナメント」。今大会では初代バンタム級王座決定トーナメントや現役チャンピオンたちによるスーパーファイトの他に、タイトル戦線への生き残りをかけたサバイバルマッチがずらりと並んだ。

 現在のK-1は「1日3試合のワンデートーナメント」と「ワンマッチ形式のタイトルマッチ」を軸に試合が組まれ、そこに世界の強豪が絡んでくるワールドワイドな戦いが繰り広げられているが、その一方で日本人選手たちによる熾烈な凌ぎ合いが行われている。

 日本のファンにとって、日本人対決は選手の感情がよりダイレクトに伝わり“勝てば天国・負ければ地獄”の緊張感や勝負論も日本人対決ならではのものだ。日本人対決には海外の強豪に日本人が挑む国際戦とは違う魅力があると言えるだろう。

 今大会で日本人対決が3試合組まれているのが、軍司泰斗が王者に君臨するフェザー級だ。フェザー級は長らく戦国時代と呼ばれていたが、今年8月のK-1九州大会で王者・軍司が世界最強決定トーナメントを圧倒的な強さで優勝。自らの手で戦国時代にピリオドを打ち、軍司泰斗・一強時代をスタートさせた。王者・軍司が頭一つ抜けたフェザー級ではあるが、見方を変えれば軍司以下の選手たちは実力が拮抗している戦国時代のままだ。

 玖村修平vs斗麗は世界最強決定トーナメント2位(斗麗)vs3位(玖村)という図式で、椿原龍矢vs兼田将暉と新美貴士vs國枝悠太の2カードは、元K-1王者・椿原と元Krush王者・新美に兼田と國枝が挑むという下克上マッチ。まさにこの試合の結果でフェザー級の序列が決まる、それぞれの立ち位置が入れ替わるサバイバルマッチだ。

 江川優生と島野浩太朗のスーパー・フェザー級戦は、9月のK-1横浜アリーナ大会でレオナ・ペタスが王座決定トーナメントで優勝したなかで組まれた一戦だ。

 江川・島野は共にトーナメントは欠場となったが、江川はフェザー級時代にK-1・Krushのベルトを巻き、島野は元Krushスーパー・フェザー級王者として、この階級のトップ戦線で戦い続けている一人。どちらもトーナメントのメンバーに選ばれてもおかしくない実績を残しており、この試合の勝者は間違いなくタイトル戦線に絡んでくるだろう。

 スーパー・ライト級の林健太vs不可思は、昨年のK-1大阪大会で激闘を展開した2人のリマッチだ。スーパー・ライト級は今年4月の「K'FESTA.5」で大和哲也が山崎秀晃をKOして王座が交代。9月のK-1横浜アリーナ大会では大和が佐々木大蔵の挑戦を退けて初防衛に成功した。

 直接対決では林が不可思から勝利を収めているが、王者・大和を軸に考えると、不可思は2019年12月に大和にKO勝ちしており、大和自身も「ベルトをかけて不可思選手にアベンジ(再戦して勝つ)したい」と発言。不可思は「俺が林選手に勝って、哲也さんに挑戦すれば盛り上がる」と林へのリベンジを手土産に大和への挑戦を目論む。

 一方、元K-1ライト級王者・林は2021年に階級を上げて大和との対戦はなく「不可思選手が大和選手と再戦するより、僕が挑戦した方が面白い」と譲らず。不可思のリベンジを退けて、大和・不可思の間に割って入らんとしている。林vs不可思のリマッチはスーパー・ライト級の挑戦権を占う一戦であると同時に、林と不可思どちらのストーリーが進行するかに注目したい。

 日本人対決ではないものの、日本在住の外国人選手が絡む試合としてスーパー・ウェルター級のジョムトーンvs森田奈男樹、ライト級の与座優貴vsエークピカートのカードも見逃せない。

 ジョムトーンはムエタイで数々のタイトルを手にし、プロボクシングでも実績を残している“ムエタイの生ける伝説”。今年から日本・広島のストライカージムに所属し、9月のK-1横浜大会に電撃参戦するとアビラル・ヒマラヤン・チーターをハイキックで粉砕。K-1の3階級制覇を目標に掲げ、その第一歩としてスーパー・ウェルター級王者の和島大海に照準を定めた。

 対戦相手の森田は空手仕込みの蹴り技でKOの山を築き、ここまで4戦4勝(3KO)のパーフェクトレコードを誇る。ジョムトーンが順当に森田を下して王者・和島に王手をかけるか。それとも森田が番狂わせを起こして待ったをかけるか。

 与座は今年2月のK-1東京体育館大会で現K-1ライト級王者・朝久泰央をスーパーファイトで撃破。朝久の怪我による長期離脱にともない、タイトルマッチの機会から遠ざかっているが、8月のK-1九州大会ではライト級トップの一角である篠原悠人をKOで下し、今回は自身も熱望していた世界レベルの強豪=元ラジャダムナン・スタジアム王者エークピカートと対戦する。

 エークピカートは過去に来日経験があり、当時ラジャダムナン・スタジアム王者だった石井宏樹をヒジ打ちでKOし、同王座を奪った実績を持つ強豪。ジョムトーンと同じく日本に活躍の場を求めて、現在は愛知・名古屋の志村道場に籍を置き、K-1初参戦を果たす。

 与座にとってエークピカートは朝久戦・篠原戦で積み上げてきたものを奪われかねない危険な相手。ライト級では与座に敗れた篠原が再起戦で2連勝中の弘輝と対戦する一戦も組まれており、エークピカートが与座を下すことになれば、ライト級のタイトル戦線は一気に混沌としてくる。

 またK-1王者シナ・カリミアンとKrush王者マハムード・サッタリが海外勢を迎え撃つクルーザー級では加藤久輝とAKIRA Jrが拳を交える。2019年にカリミアンの持つK-1王座に挑戦し、2021年にはサッタリとも対戦している加藤と今回がK-1では2戦目となるAKIRA Jr。近年盛り上がりを見せている重量級=クルーザー級で次のチャンスにつなげるのはどちらか。

 目の前の試合で出た結果が次の展開の始まりになる。その繰り返しと積み重ねがK-1の物語を紡いでいく。そんなK-1ストーリーを堪能せよ。
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