「K-1 WORLD GP」8.11(木・祝)福岡<インタビュー>斗麗「世界最強決定トーナメントで優勝することはタイトルマッチで勝つことと同等、もしくはそれ以上の価値があると思っています」
──前回の試合は4月「K'FESTA.5」で現K-1フェザー級王者・軍司泰斗選手とのスーパーファイトでした。改めて振り返ってみていかがでしたか?
「結果的に負けたし、僕のほうが弱かったんですけど、めっちゃ実力差があるなとは思わへんかったし、次やったらいけるなと思いました」
──延長までもつれ込んだ試合でしたが、最後は気持ちで押し切られた感じですか?
「年齢の部分だったり、チャンピオンだったり、軍司選手はいろいろ経験していると思うし、そこの差が出たと思います。その部分は勉強になったなと思ったし、ああいう失敗は今後はしいひんと思います」
──逆にテクニックと技術では劣ってないという手応えを感じられましたか?
「それは全然大丈夫だと思います」
──また、現役のK-1王者と試合をしたことで、フェザー級での自分のポジションなどが確認出来たという感じですか?
「確認出来ましたね。試合前からそんな下にはいいひんなと思ってたし、実際に試合して大丈夫やなと思いました」
──試合そのものの評価は高かったですよね。
「評価は良かったですね。でも、結果的に勝ててないので、勝ちたかったなと思います」
──あの敗戦からはどう過ごしていたんですか?
「怪我がなかったんで次の日から練習していました」
──落ち込んだりはしませんでしたか?
「判定が出た時が一番落ち込みました。気持ちをすぐに切り替えるのもダメやと思うんですけど負けは負けやし…。次に進まな何も始まらないんで、切り替えて次の日から練習していましたね」
──その試合後から現在まで意識して取り組んでいることはありますか?
「もうチャンピオンのことだけをイメージして練習しています。ずっと悔しい想いがありますからね」
──そういう中で今回の世界最強トーナメントのオファーが来た時はどんなお気持ちでしたか?
「僕以外の日本人の選手はKrushやK-1のベルトを巻いているんですけど、僕だけはタイトルを持ってないんで。そこだけは悔しい部分はあります。でも、見とけよっていう感じです」
──斗麗選手にとって、このタイミングでのトーナメントはどう捉えていますか?
「一番分かりやすく最強を示せるトーナメントやし、これで優勝したら新美選手に対しての負けも軍司選手に対しての負けも全部ひっくり返るかなと思っているんで、ここは優勝したいですね」
──また、今回はようやく海外から選手を招聘して開催されますけど、それについてはどうですか?
「僕は15歳からオランダに行ってて海外の選手ばっかりとやってたんで、そこは何も思わないですね」
──一回戦の対戦相手は椿原選手になります。前K-1王者ですけど、どのような印象をお持ちですか?
「K-1のベルトを巻いたホンマに凄いチャンピオンだと思うし、巧いっていう印象ですかね」
──椿原選手とは初対戦になりますけど、練習とかされたことはあるんですか?
「アマチュアの時から喋ったりもしていて、仲とかは全然悪くないんですけど、練習とかは一回もしたことないですね。二人で『いつかは当たるやろうな。当たった時はよろしくな』っていう感じで喋っていましたね」
──このタイミングで当たることに関してはどうですか?
「この間の『K'FESTA』の時も喋っていて、椿原選手は新美選手に勝って、僕は軍司選手に負けたじゃないですか? 『次は斗麗やろうな。嫌やな』って言うてくれてたんで、『それはもうしゃあないでしょう。こうなったらやりましょう』って言ってました」
──そんな会話をされていたんですね。やりづらさとかありますか?
「今回のトーナメントの中で一番厄介やと思っています、僕の中では。逆に椿原選手に勝ったら優勝出来ると思うんで、まずは一回戦に全てを懸けて行きたいですね」
──ご自分が一回戦を勝ったとして、準決勝、決勝で戦いたい相手はいますか?
「僕の目標はチャンピオンになる・トーナメントで優勝して世界一になることなんで、誰が来ても目の前の敵を倒すだけですね」
──例えば、最近負けている軍司選手や新美選手が出来てほしいとは思いませんか?
「そうですね。でも、誰でもいいです。それこそ勝って世界一やと思うんで」
──斗麗選手もワンデートーナメントは初めての経験だと思うんですけど、これから意識して取り組もうと思っていることはありますか?
「気持ちですかね。覚悟を持っていきたいと思います」
──気持ちの強さなら負けない自信はありますか?
「そうじゃないと優勝出来ないし、練習量を変えても今から2カ月ではそんなに変わらないと思うんですよ。試合までの覚悟の持っていき方で変わってくると思うんで、そこをトーナメントまでに変えていきたいと思います」
──K-1のフェザー級はチャンピオンが昨年も2回変わっていますし、戦国時代と呼ばれ方もしています。このトーナメントを制して、乱世の状態に終止符を打ちたいというお考えはありますか?
「ホンマにここを優勝して、斗麗は負けへんなっていう存在になりたいですね。それだけの手応えもあるし、圧倒します」
――トーナメントで優勝すれば、タイトル挑戦にもつながると思います。
「もちろんK-1のベルトは目標にしているし、他の選手は『トーナメントで優勝してタイトルマッチに挑戦する』というモチベーションがあるかもしれませんが、自分はこのトーナメントで優勝することはタイトルマッチで勝つことと同等、もしくはそれ以上の価値があると思っているんですよ」
「今のK-1はタイトルマッチとトーナメントの2つがありますけど、以前のK-1はワンデートーナメントで世界一を決める舞台だったじゃないですか。そういう歴史もあるので、僕はワンデートーナメントの優勝に価値を感じています。自分にはずっと“世界最強の男になる”という目標があって、今回のトーナメントはまさにそれを証明するためのものだし、それだけ価値があることだと思っています」