2021.11.23

 神奈川・エスジムにて、12月4日(土)エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館第1競技場)で開催される「K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~スーパー・ウェルター級&フェザー級ダブルタイトルマッチ~」の[スーパーファイト/K-1クルーザー級/3分3R・延長1R]で谷川聖哉と対戦する工藤勇樹が公開練習を行なった。

 当初、谷川はK-Jeeとの対戦を予定していたが、K-Jeeが腰部捻挫・背部挫傷(上部)で、1カ月の安静が必要と診断されたため、今大会欠場となり、代替選手として急遽、工藤の出場が決定した。

「K-1は今、日本で一番層が厚く、レベルも高く盛り上がっている団体なので、ずっと出たいと思っていました。試合前ほどの練習はしていませんでしたが、3週間から1カ月前の急なオファーでも受けられるぐらいの練習はしていました」と緊急オファーでも問題はなかった様子。この日の公開練習では、シャドーボクシング、サンドバッグ&ミット打ちを披露し、調整がうまく行っていることを窺わせた。

 これまでKrushで5戦している工藤だが、K-1は初出場となる。「今回K-1に出ることが決まって、地元の友達や知り合い、今まで関わってくれる方から連絡がきました」と憧れの舞台に上がることに笑みを浮かべる。

 7月の「Krush.127」では、第2代Krushクルーザー級王座決定トーナメントのリザーブファイトに出場し、中平卓見に2RにバックキックでKO勝ちを収めた。トーナメント本戦には谷川も出場しており、谷川は決勝戦でマハムード・サッタリに敗れたが、もしトーナメント本戦出場選手が怪我で欠場となれば、工藤が本戦に出場しトーナメント途中で対戦する可能性もあった。

 谷川については「RUI選手、杉本仁選手にも勝っていて、K-Jee選手に勝っていたかはわかりませんが勢いのある選手。空手で日本一になった実績があるので、そういう成功体験があるのは強味になっているのかなと思います」と評価するが、「トーナメントでもし僕が本戦に上がれば、正直なところ、サッタリしか意識してなかったのでサッタリとやる準備だけを考えてました」と半年前は特に意識していなかった選手だという。

 今回の勝ち方のイメージについては「その時にならないと分かりません。今までに対戦してきた相手の試合映像を見てしまうと、強いイメージだけが頭に残ってしまいます。あまり相手のことは考えず、試合での相手の出方で自分も動きます」と特に考えている勝利のパターンはないようだ。

 バックキックでの二連続KOは意識しているかのと問いには「自分はあまり“倒すぞ”という感じで攻めないんですけど、結構KO決着は多いんですよ。自分の試合の流れをうまく作れることが自分の個性で、試合で見せるバックキックもテンションが上がると出してしまいますが、普段は基本に忠実に練習していて、そんな大技はやっていません」という意外な答え。

「僕は過去に空手・日本拳法をやっていたので、その動きが自然に出ているのかなと。KOを狙うと意外に当たらずに空振りすることが多いので、今回はいかにポイントを取って生き残るか、3分3Rあるのでどう戦うか、どう表現できるかを考えていきたい」とKO・倒す技にこだわることなく勝利を狙う。谷川戦をクリアした先にはK-1・Krushトップ選手との対戦を見据える。

「谷川選手に勝てば日本のトップ戦線に並ぶと思うので、サッタリ選手、K-Jee選手、愛鷹亮選手、シナ・カリミアン選手など有名な選手・トップ選手に挑戦できればいいなと。以前、僕は負け続けた時期があり、その時に引退しようと思っていたのですが、最後に変わったことを取り入れようと思って1年半前からフィジカルトレーニングを始めたらそれが自分に合っていたようで、今年もなってパンチ力も付いてパンチで倒せるようになったと思うので、さらに来年は進化した姿を見せられると思います」

 なお、今年は2011年3月11日に起きた東日本大震災から10年が経ち、その被災地となった宮城県南三陸町出身の工藤は「3月に他団体のリングでチャンピオンになった時にファイトマネーを全額、地元に寄付ました。地震があった時はもう上京していてジムやパチンコでバイトしていた時でした。地震の後に家族に電話してもつながらず、あとで無事は確認できたのですが、実家は全部津波に流され、亡くなった友人もたくさんいました。今の南三陸町は人口もかなり減って子供の数を少なくなっています。地元で頑張っている友達、家族、知り合いが僕の試合を見て元気になるようなものを見せたいと思います」と被災地に残っている方々への想いを語った。

 

選手登録