2021.06.06

 5月30日に神奈川・横浜武道館で行われた「K-1 WORLD GP 2021 JAPAN ~K-1バンタム級日本最強決定トーナメント~」。混戦が予想されたトーナメントを圧倒的な強さで優勝したのが黒田斗真だ。一回戦(vs池田幸司)と決勝(vs壬生狼一輝)をKO勝利、判定決着になった準決勝(vs松本日向)でも2度のダウンを奪うなど“倒せるバンタム級”を体現した。

 その黒田をデビュー当初から高く評価していたのが元K-1スーパー・バンタム級王者&Krushバンタム級王者の武居由樹だ。今回のインタビューでは武居に黒田の戦いぶりを振り返ってもらうと共に、かつて自分も戦っていたバンタム級に期待することを聞いた。

武居由樹
「5月30日のK-1横浜大会は会場で見させてもらいました。黒田選手のことはKrushの解説で見ていた時から強くて上手い選手だと思っていました。(具体的に)パンチにキレがあって、蹴りも上手い。動きに力みがなくて、目も良い選手ですよね。技としては左ストレートとパンチのまとめ方が上手いですよね。

 トーナメントの試合を振り返ると、準決勝の松本日向戦と決勝の壬生狼一輝戦は、相手が前に出てくるタイプで、黒田選手はしっかり相手を見てカウンターを合わせてたじゃないですか? もし自分が松本・壬生狼選手と戦うことになったら、ああいう戦い方をすると思うし『やっぱりそうだよな』と思いました。前に出てくるタイプに対して、自分も一緒に前に出ると消耗戦になっちゃうんです。だから準決勝・決勝であの戦い方ができたことが勝因だったと思います。僕もチャンピオンになってからは相手どうこうではなく倒す試合を心がけていたのですが、初めて出たトーナメントでは相手が戦いにくくなるような戦略を立てて戦っていました。

 あと一回戦の池田幸司戦をKO勝ちしたのも大きかったと思います。僕も事前の予想で『トーナメントはKOすると有利になる』と話していたと思うのですが、一回戦の他の3試合が消耗戦で判定決着になるなかで、飛びヒザ蹴りでKO勝ちして。あれは自信になったと思うし、結果論ですけど一回戦のあの勝ち方で(優勝は)決まっていたのかもしれないです。

(黒田に期待することは?)一ファンとしても見ていて楽しいです。バンタム級であれだけ倒す試合をしてくれるので。あと黒田選手のように倒せる選手がいると、階級全体のレベルも上がると思うんですよ。他の選手も黒田選手を目指して練習・試合するようになるので。黒田選手のように“倒せる選手”が優勝したことでバンタム級のレベルはもっともっと上がるでしょうね。(戦い方が武居に似ているという声もあるが?)そ、そうですか? 構えが同じサウスポーというだけじゃないですかね(笑)。でも僕は軽量級でも倒すことにこだわっていたし、倒さないと意味がないと思ってやっていました。そういうところは……ちょっとは似てるんですかね(笑)。

 僕と似ているかどうかはさておき、黒田選手はK-1ファイターとして完成度が高いし、待ちのスタイルだけど倒すことが出来る良い選手だと思います。これから色んな選手に狙われる立場になると思いますが、それを全てKOで退けて欲しいし、K-1の軽量級を引っ張って盛り上げる選手になってほしいです。

(黒田以外で気になった選手は?)後輩の(大村)修輝にもびっくりさせられました!練習では普通に強いし、実力を出せばいいところまでいくかもしれないと思ったのですが、プロデビュー戦でトーナメントはさすがに難しいだろうなと思っていたんです。そうしたらデビュー戦とは思えないくらいリラックスして力を抜いて戦っていて、あそこまで戦えるとは思っていませんでした。

 普通に考えてデビュー戦の相手がプロで30戦やっている萩原秀斗選手で、準決勝はプロ無敗でKrush王者の一輝じゃないですか。萩原選手に勝って、一輝とは延長までもつれてどっちが勝ってもおかしくない試合で……。デビュー戦でそんな内容・結果の試合が出来る選手はいないですよ。これからどんどん強くなっていくと思うし、僕は黒田選手と修輝が切磋琢磨してバンタム級を盛り上げてほしい。で、いずれは黒田選手と修輝が戦うところを見たいですね。

 そして僕も9月9日にボクサーとしての2戦目が決まりました。デビュー戦を終えて、日に日に動きがボクシングスタイルになっているし、成長も感じています。対戦相手の竹田梓選手はプロ5戦5勝5KOのハードパンチャーですが、今の自分の位置が分かる相手だと思うのでワクワクしています。前回のデビュー戦は怪我もあって、ボクシングで100%の自分を見せられていないので、次は100%の武居由樹を見せられると思います。K-1ファンのみなさんにも応援してもらえるとうれしいです!よろしくお願いします!」

 

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