2021.06.05

 5月31日(月)「K-1 WORLD GP 2021 JAPAN ~K-1バンタム級日本最強決定トーナメント~」の一夜明け会見が行われた。会見に出席した中村拓己K-1プロデューサーの総括インタビューを前編・後編に分けて公開!後編の今回はK-1バンタム級日本最強決定トーナメントを総括します。

前編はこちら⇒

「バンタム級日本最強決定トーナメントは黒田選手の優勝という形で幕を閉じました。トーナメント8選手、個性豊かな選手が揃って、ファイトスタイル、キャラクターも含めて本当に面白いトーナメントになったんじゃないかなと思います。バンタム級という新しい階級で、一発目はコロナの状況もあって日本人トーナメントになったんですけども、あの個性豊かな8人が優勝を争うという形だったからこそ盛り上がったと思いますし、選手の良さも出たんじゃないかなと思います。

 萩原秀斗選手は試合直前のオファーでトーナメントに出てくれて、それでトーナメントが成立しましたし、若い選手のなかで萩原選手のような戦績のある選手が出てピリッとしたトーナメントになったんじゃないかなと思います。萩原選手は一回戦で敗れてしまったんですけども、元々Krushでフライ級=51kgの試合を組んでいたので、今後はどういった形で試合をしていくかはK-1ジム総本部さんと話をしていきたいと思います。

 そして、大村修輝選手、今回POWER OF DREAMから出場・プロデビュー戦だったんですけども、デビュー戦で萩原選手という30戦近いキャリアの選手から勝利を収めて、準決勝で無敗のKrush王者・壬生狼一輝選手と延長までもつれる接戦を演じて、結果的に準決勝で敗退したんですけども、凄い選手がまたPOWER OF DREAMから出てきたなって思います。デビュー戦であれだけ堂々と戦う選手はなかなかいないと思うので、またこれから大村選手の試合も考えていきたいと思いますので、そちらも是非ご注目ください。

 そして、壬生狼選手ですね。トーナメントでは準優勝に終わったんですけども、一回戦から削り合いで厳しい試合の中、最後はKO負けという形でしたが、本当にワンデートーナメントの難しさというかですね。ワンデートーナメントを勝ち抜く強さというのがまた別に必要な戦いだなと思いました。

 壬生狼選手もそれを感じたと思いますので、これからはまたKrushのチャンピオンでもあるので、今回のトーナメントを含めて、ちょっとダメージもあると思いますが、それはジムさんと相談して次の試合を考えていきたいと思います。大仁田さんもTwitterのほうで「負けたから学べることがたくさんあるぜ。明日から勝利に向かって爆進じゃあ」とツイートをしていたので、本人の耳にも届いていると思うので、また頑張ってほしいと思います。

 その壬生狼選手と一回戦で対戦した野田蒼選手も接戦を演じて、本当に勝ってもおかしくない試合だったと思います。そういった中でK-1ルールで勝ち抜く力、勝ち切る力がまだ足りないのかなっていうのを本人も僕らも見ていて思ったので、そこを修正してきてほしいと思います。

 松本日向選手、今回の注目選手としてABEMAさんでも取り上げられて、試合でも松本選手らしい溌剌としたファイトで会場を盛り上げてくれたと思います。結果的には準決勝で黒田斗真選手に敗れてしまったんですけども、彼は負けや敗戦を力に変えられる選手だと思っているんで、今年プロ初黒星だったり、トーナメントでの負けを経験して、この経験がまた彼を強くしてくれるんじゃないかなと思います。

 その松本選手と対戦した鵜澤悠也選手、試合の前からいろんなコメントでトーナメントを凄く盛り上げてくれて、注目を集めてくれた選手だったと思います。松本選手には敗れてしまったんですけども、彼はボクシングからK-1ルールに転向して日も浅くてキャリアもないので、パンチという武器を活かした戦い方を身に着けてほしいなと思います。

 そして池田幸司選手。池田選手は魔娑斗さんも事前に一推ししていたように、フィジカル的にもテクニック的にも優れていて、ポテンシャルの高いファイターだと思うんですけど、一回戦で黒田選手に敗れてしまって、そこを出し切ることができなかったのかなと思います。逆にこれから他の選手と戦ったら池田選手の強さが見られるとも思うので、トーナメント以降にどんな試合をしていくのか、どんな勝ち方をしていくのか。そこに期待していてください。

 そして優勝した黒田選手は本当に一言、強かったと思います。接戦だったり、誰が優勝するかわからないトーナメントだったと思うんですけども、結果的に一回戦KO勝利、準決勝は2回ダウンを獲っての勝利、そして決勝はKO勝利と、トータル5回ダウンを獲って、トーナメント優勝して。バンタム級(53kg)という階級はトーナメントでこれだけ倒せる力を持った選手はなかなかいないと思います。本当にこんな選手が出てきたんだなって、今回のトーナメントで感じました。

 黒田選手は我々のK-1 JAPAN GROUPには去年の7月にKrushのリングで晃貴選手と対戦して、その時は敗れているんですけど、その時の試合からまだ1年経ってないのに、これだけ強くなって、トーナメントを勝ち抜く選手になったなというのは、凄く僕自身も驚いていますし、やっぱり若い選手は短期間で強くなるんだなっていうのを感じました。このトーナメントで黒田選手が優勝したことで、また一つの勲章を得て、これから試合をしていくと思いますし、現時点でこのバンタム級の最強は黒田選手ということが証明されたので、その図式の中で今出ている選手たちっていうのがどう戦っていくかっていうことを考えていきたいと思います。

 トーナメントに出た8選手、リザーブファイトを戦った大石和希選手、豊田優輝選手、そして欠場になった橋本実生選手、この選手たちがこれからのK-1のバンタム級を作っていく、横浜大会はそのスタートとなった大会になったと改めて思います。またワンデートーナメントを久しぶりにやってみて、我々K-1が掲げるKOを狙う、KOを目指す戦い方というのが凝縮されたものだったんじゃないかなと思います。1分1秒、少しでも相手を倒す。それが結果につながるという、それが如実に表れるのがワンデートーナメントだと思いますし、そこを勝ち抜く選手がK-1ファイターとしてベルトを巻く・頂点に立つのに相応しいということが証明された大会だったと思います。そして今回は黒田選手が“倒せるバンタム級”を証明したと思います。

 これからもK-1はワンデートーナメント、いつ海外選手を呼べるかはわからないんですけども、ワンデートーナメントというものは大事にして戦って見せていきたいなと思います」

 

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