2021.05.07

 東京・PURGE TOKYOにて、5月30日(日)神奈川・横浜武道館で開催される「K-1 WORLD GP 2021 JAPAN」(※5.23大田区から延期・変更)の[K-1バンタム級日本最強決定トーナメント]に出場する池田幸司が公開練習を行った。

 ReBORN経堂所属の池田がなぜPURGE TOKYOで公開練習を行なったかというと、同ジム所属の芦澤竜誠とスパーリングをするためだ。「芦澤選手のことを尊敬していて、アグレッシブなファイトスタイルはもちろんなんですけど、自由な言動でファンの方を誰よりも楽しませているファイターで、僕もそういうファイターになりたいと思いますし、少しでもそういった面を学べたらいいなと思ってリクエストさせていただきました」という池田の希望で、この組み合わせは実現した。

 芦澤もReBORN経堂の齊藤淳会長とは旧知の仲だった。「俺、安くないじゃないですか? でも、会長には昔お世話になっているので、ここで返しておこうかなと。これでチャラ(笑)」と芦澤。「俺が中学生の時に(当時齊藤会長が所属していた)真樹ジムで大会があって、そこで会長に良くしてもらってたんですよ。俺が19歳の時に愛媛でタイトルマッチがあった時は、会長が一緒に愛媛まで来てくれて、セコンドにも就いてもらって。俺はその時の恩を忘れないんで」と、恩返しの意味合いもあったそうだ。

 そんな齊藤会長の愛弟子である池田とスパーリングで肌を合わせてみて、「めちゃくちゃ速いですよ。53kgでこの身長はいないし、かなり有利だと思います。蹴り返しが徹底しているから、俺もやりづらかった」と、芦澤もその実力を高評価。さらに、「一個言うなら、蹴り重視で行くのはやめたほうがいいんじゃないのって思いますよ。トーナメントなんで。1試合目をパンチでKOしたら、2試合目はパンチが強い奴だったらそれには蹴りを使うとか。絶対パンチだね」と、ワンデートーナメントに挑む池田にアドバイスを送る場面もあった。

 池田は自身のことを実力の割に評価されていないと思っている。とりわけ、今回のトーナメントで注目されている松本日向や橋本実生には、AbemaTV(現ABEMA)の『格闘代理戦争』に共に出演した時から注目度を奪われ、悔しい思いをしてきた。彼らの注目度の高さに嫉妬しつつも、「試合をしたら自分のほうが強い」という確固たる自信を持っている。そんな池田の気持ちを、芦澤も「むしろその気持ちがなかったらこのトーナメントに出ないほうがいい」と後押しだ。

 また、池田からの「ファンを楽しませるという点で意識されていることはありますか?」という質問にも、「俺は自由にしているだけ。みんな大人になっていくにつれて、本当の自分を出せないで、このクソみたいな世の中で洗脳された人間になっていくけど、ピュアに生きる」と答えた芦澤。しかし、「これで優勝すれば、あとから何でもついてくるよ。だから、別に焦んないで、今はこの試合に勝つことだけを考えて」と、下手にキャラクターをつけず、まずはトーナメント制覇に集中することを勧めていた。

 今回のトーナメントに参加する選手の平均年齢は20.75歳。キャリアを重ねてきた芦澤にしても、「俺が20歳の時にこのトーナメントに出てたら、もっと成長できたと思ってるんで、凄え羨ましいです」と羨むほど。最後に「行ききれ。中途半端じゃなくて、やるんだったらやりきったほうがいい」と芦澤らしいメッセージを、トーナメントに参加する若者たちに送っていた。

 一方、念願の芦澤とのスパーリングを実現させた池田だが、「仕上がりはバッチリですね。出稽古だったりとか、充実した練習ができています」と、トーナメントに向けて順調に調整を進めている様子。「一試合一試合ワンマッチだと思ってやろうと思っているんで」と、ワンデートーナメントという形式を特別に意識せずに、日々の練習に取り組んでいるようだ。

 一回戦の対戦相手である黒田斗真は、共に第6代Krushバンタム級王座決定トーナメントに出場したこともある。「スピードが速くてリーチが長くてテクニシャンタイプ」と黒田を評した池田だが、「僕は黒田選手よりもパワーがあると思うので、そのパワーの部分で捕まえて潰していけたらいいなと思っています」と、その攻略に自信を見せていた。

 だが、池田が今回のトーナメント参加選手の中で一番意識するのは、やはり『格闘代理戦争』で悔しい思いをさせられ、同じ2019年にプロデビューをしている松本と橋本の存在だ。自身が順調に勝つと仮定した場合、「準決勝は松本選手が上がってくると思います。決勝は橋本選手に上がってきてもらいたいですね」と、この二人を倒しての優勝を思い描いているという。

「格闘代理戦争では自分のやりたいようにできなかったっていうのもあるし、自分の弱い・情けない姿をメディアで見せてしまったという部分があって……そういう意味で悔しい思いをしました。でも、その悔しさをバネに頑張れてる部分があると思うんで、このトーナメントで優勝して、全て片付けたいなと思っています」と、最高の形でこれまでの鬱憤を全て晴らすのが理想だ。

 決勝戦で松本vs橋本を望む声も多いが、「みんな松本選手と橋本選手のことしか知らないから、そう言ってるだけ」とバッサリ切って捨てた池田は、「一回戦、準決勝で自分の強さを見せつければ、『決勝で池田幸司を見たいな』って思ってくれると思います」と、下馬評を覆すことに燃えている。

 芦澤からアドバイスのあったパンチに関しても、「今、凄い打ち込みの練習をしてるんで、パンチ力も前回の試合とは比べ物にならないぐらいパワーがついていると思います」と自信たっぷり。芦澤から受けた刺激を糧にし、「このトーナメントの優勝予想では、あまり僕のほうには傾いてないと思うんですけど、少しでも応援してくれる人のために絶対優勝して、自分の実力と努力とセンスを見せつけたいと思っています」と、一気にスターダムに躍り出ることを誓った。

 

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