2020.11.20

 11月20日(金)神奈川・エスジム川崎にて、11月27日(金)東京・後楽園ホール「Krush.119」の[第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント]に出場する森坂陸が公開練習を行った。

 空位となっているフェザー級王座を決めるトーナメントは9月大会で開幕し、8名の出場選手の中から勝ち上がった4名が今大会で準決勝・決勝戦を争う。森坂は一回戦で山浦力也の強打に苦戦しながらも3R終了直前に放ったバックブローでダウンを奪い、判定勝利をもぎ取った。

 練習開始前に「コンディションは良い感じなので身体も仕上がってきています」と好調をアピーした森坂。3分1Rのシャドーミット打ちでは、バックブローを時折見せつつ、パワフルかつスピーディーなパンチと蹴りのコンビネーションを繰り出した。

 公開練習後のインタビューでは「一回戦ではバックブローでダウンを奪えていなかったらドロー。下手したら負けていたかもしれないので、何とか勝てた試合でした。課題が残る試合となったのですが、その課題をもとに今は調整中なのでいいパフォーマンスができると思います」と語った森坂。その課題とは何かを聞くと「スタミナ」だという

「今までは1・2Rはずっと温存というか、僕は相手の様子を見ながら身体を温めて徐々に上げていくというスロースターターでした。それが課題でもあったので、一回戦では1Rからどんどん攻めていこうと思ったら2R中にバテてしまって…体力が足りないことを痛感しました。そこで今回は1Rからガツガツいけるように、かつその体力が3Rまで持てるように、走り込みはもちろん、ミット打ちで1Rから全力で一発一発を蹴ったり、手数をたくさん出す練習をしてスタミナアップしています」

 優勝するためには1日2試合を勝たなければならない過酷なトーナメントになるが、森坂は2017年7月のKHAOSで“Money in the KHAOS”と題した優勝者ファイトマネー総取り1DAYトーナメントに出場経験があり、その初戦(=準決勝)ではのちにK-1 WORLD GPフェザー級王者となる江川優生を下したこともある。

「自分としては初戦で身体が温まって2試合目の方が調子はいいと感じたので、今回も準決勝の1R目から決勝戦のことを考えずに全力でいきたいと思います。(短気決着を狙うか?)倒すつもりで練習していて、初戦でダメージを追わないようにするとか、力を温存することを考えていたら自分の力が発揮できないと思います」と決勝戦のことは考えずに準決勝に集中している。

 その準決勝で対戦する岡嶋形徒の印象を聞かれると「勢いがあってリーチが長い。でも一発だけをもらわないようにすれば大丈夫かなと。テクニックでは絶対に自分が勝っています」と言い「相手の思うようにさせないように、1Rからどんどん攻めて自分のペースでいけば相手の攻撃は一発ももらわないと思います。対策はバッチリ」と自信満々のコメント。

 岡嶋は現在プロ無敗ながら、いまだキャリアは5戦。森坂は22戦の戦績があることから「キャリアの差を見せ付けたい。彼とは経験値も違うのでそんな簡単な世界ではないというのを教えたいですね。初黒星を付けるのは俺です」と言い放つ。

 準決勝の反対ブロックの玖村修平と新美貴士の勝ち上がり予想については「玖村選手が勝ち上がってくると思いますし、注目されている選手なので個人的にも凄くやりたい。自分のスタイルだと噛み合うと思うのでぜひやってみたいです。優勝予想は玖村選手が大半なのでそういう選手に勝った方が自分としてもオイシイ」と不敵な笑みを浮かべた。

 現在は2連勝中の森坂だが、それ以前は2連敗しており「(連敗前は)フェザー級に上げたばかりで身体がまだできていなかったのかなと思います。元々55kgの時からパワーはない方だったので、そこをずっと課題としてやってきました。去年に連敗して8カ月ぐらい(試合間隔を)空けさせてもらったのですが、その間にフィジカルトレーニングを中心にやってきたことでパワーが付いた実感があり、今年7月と9月にダウンを取ることができ、それで勝てているのかなと思います」と好調の要因を分析。

「数年前は負けが多くて挫折を味わった。今回はプロ5年目の中でも一番重要な試合と考えています。過去の負けはここで優勝するための挫折だったと思いたいので、しっかりと結果を残したい。自分はそんなに現役生活は長くないと思っていて、ここでベルトを獲れなかったら、そこまでグダグダやるつもりはないので、今回に懸けています」と現在22歳ながらも進退を懸けて臨んでいるとも話した。

 以前に自身のSNSで“俺は20代のうちに経営者になって30歳までに成功して30代では既に安定した生活を送ると決めている”と書いたこともある森坂。「現役生活は25歳ぐらいまでだと思っています。将来はパーソナルジムを開いて、そのジムが成功したらバーをやったりと将来的には経営者になりたい夢があります。僕の知名度を上げるためにも、ベルトを獲らないといけないと思っています。(出場選手の中には)『優勝は自分に与えられた使命』『無敗で勝つ』と言っている選手はいますが、僕は今後の人生に関わっているので、一戦一戦にかける想いが他の選手とは違います」とこのトーナメントに懸ける熱い想いを語った。

「もう自分がベルトを巻いている姿やマイクで喋っている姿もイメージできています。いつも会場にはお母さんが見に来ていて、最初はキックをやることに反対していたのですが、プロデビューしてからは応援してくれています。今回、お母さんを真ん中の席に用意しているので、親孝行という意味でもベルトを巻いてマイクでお母さんを泣かせたい。批判から始まってここまで好きにやらせてもらっているので、その恩返しできるのもここしかない」とベルトを巻く姿を母親に見せて恩返ししたいという。

 来年の目標については「ベルトを巻いてからは強い選手ばかりが挑戦者になると思いますが、そういう選手を相手に何度も防衛していきます。またKrushのチャンピオンになったら、K-1で試合をすることも当たり前になると思います。やはり大きな舞台でやりたいという想いはあるのでK-1スーパーファイトとKrushの防衛戦を何試合かしていきたい」と語った。森坂がファイターとして、そして人生の夢をかなえるべく、Krushのベルトをかけた戦いに臨む。

 

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