2020.06.18

 6月18日(木)東京・新宿区のGENスポーツパレスにて、6月28日(日)東京・後楽園ホール「Krush.113」の[Krushライト級/3分3R・延長1R]で対戦する堀井翼と金子大輝が“両者同時公開練習”を行った。

 この異例とも言うべき“両者同時公開練習”は、両選手のSNS上でのやり取りが発端となり実現したもの。公開練習は両者とも同じ2分1Rのミット打ちだったが、お互いの個性が如実に出たものとなった。

 最初にリングに立った金子はミャンマー・ラウェイと体操仕込みのトリッキーな動きを披露。まるで体操のあん馬のような動きから相手に足払いを食らわせたり、手を挟んでの頭突き(※ミャンマーラウェイでは頭突きはOK)、さらにはバク宙したあとにキックを放ったりと、軽快な動きを堀井に見せつけた。

 一方の堀井は金子の金的蹴り(※ミャンマーラウェイでは故意ではない金的は認められる)への対策ということで、まずは腰を前後に大きくグラインドさせた動きを披露。さらになぜかK-1ジム五反田の尾崎圭司代表が高々と構えたミット目掛けて、反則の頭突きをロケットのように発射。最後は自爆してマットに突っ伏してしまったが、本人なりに手応えは感じている様子だった。

 公開練習後、両者揃って囲み取材に応じた。まずは堀井が金子の練習を見て、「見た感じ、ナメてるから。あと弱い! それ以外は何もない」とイライラしながらコメント。一方の金子は「凄まじい腰使いに圧倒されました。コンディションも最高だなと感じました。あんな腰使い初めて見ました」と、こちらは妙に丁寧な態度で褒めたたえてみせた。

 ちなみにこの日、金子が披露した技はそれぞれラウェイ・サイクロン、ラウェイ・ボンバー、ラウェイ・少林寺という名前があるらしく、「ドンドンKOして、皆さんに定着させていけたらいいなという次第です」と、実際の試合でもチャレンジしていく腹づもりのようだ。

 しかし、これを聞いていた堀井は、「おちょくってんのかなって。喧嘩売ってんのかなって。そのラウェイなんとかって知らないけど、俺は喧嘩でボコボコにしてやりてえな」と怒り心頭。ラウェイに対しての印象を「最も過激な格闘技って感じだから、俺が鳴らしてきた喧嘩と一緒だから、それと似たようなものがある」と共感する一方、「ラウェイの世界王者であることは間違いねえのかもしれねえけど、俺は喧嘩の王者だから。ラウェイ王者だかなんだか知らねえけど、喧嘩の王者が叩き潰してやっから!」と、イライラしながら宣言した。

 そんな堀井の様子を隣で見ていても、金子は自分のペースを崩さない。堀井のことを「とても打たれ強い選手で、山崎(秀晃)選手、不可思選手だったり、自分より格上の選手に立ち向かっていく勇気はラウェイの選手に通じるところがある。気を抜かずに行きます」と持ち上げると、「おちょくってるつもりは全くないんで、そういうふうに捉えられていることに対して、すみませんって感じです」と、なぜか謝罪するなど、さらに堀井をイラつかせるような発言を続けた。

 そんな金子に対して、ついに堀井の怒りが爆発する。記者の「どんな技でKOしたいか?」という質問に対し、自身の「ラッキーパンチ」という回答を棚に上げ、金子の「皆さんご存知のラウェイサンダーでKOしたいと思います」という答えにいきなり噛みつく。

「お前、さっきからおちょくってんのかよ! 俺に喧嘩売ってるようにしか聞こえねえんだよ! 今ここで喧嘩すんのか!」

 怒った堀井は帽子を床に叩きつけると、「試合前だからここで殴るわけにはいかねえからよ。カメラボクシングで前哨戦しようぜ!」と提案。堀井の提案したカメラボクシングとは、一定の距離でお互いがスマホを構え(移動禁止)、上半身やヒザを使って相手のカメラに捕らえられないように逃げつつ、相手の両目と口が判別できる写真を多く撮った方が勝ち(写真1枚=1ポイント)というゲーム。カメラボクシングは人気YouTuberのFischer’s(フィッシャーズ)が考案したものだ。

 金子も堀井の挑発に応じ、カメラボクシングによる前哨戦を受諾。広報の合図により、お互いにスマホを向け合って、2人はカメラボクシングで激突する。カメラボクシングでは堀井がフラッシュバック、金子はミャンマー・ラウェイのポーズも繰り出す大激闘(?)となったが、結果は堀井が3ポイント、そして金子が5ポイント獲得して金子に勝利。自身が提案した前哨戦に敗れた堀井は、「勘違いすんなよ! 試合ではボコボコにしてやっからな!」と負け惜しみの捨て台詞を残して、その場をあとにした。

 前哨戦は金子の勝利に終わったが、この結果が本番の試合にどのような影響を与えるのか? 決戦まであと10日だ。

 

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