2019.01.31

 1月31日(木)東京・K-1ジム五反田にて、3月10日(日)さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナで開催される「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN ~K'FESTA.2~」の[日本vs世界・7対7/-68kg契約/3分3R・延長1R]で和島大海と対戦する木村“フィリップ”ミノルが公開練習を行った。

 11月のK-1さいたま大会では一階級上のジョーダン・ピケオーとのKrush王者対決に敗れた木村。今大会でも一階級上の-68kg契約で和島と対戦することになり、公開練習では小倉トレーナーの持つドラムミットに右ストレートの連打、コンビネーションからの強烈な左フックを叩き込んでいた。

 今のコンディションについては「良い感じです」とさらっと流した木村は、ピケオー戦に話が及ぶと「この階級でいう世界の差を考えると、やっぱりフィジカル面や体のバイタリティになる。ピケオー戦の前まで日本人選手と試合が続いたので、ちょっと感覚がズレてたかもしれないです。日本人だったらカスれば倒れるところを海外の選手はこらえるので、そういう差はあった」と冷静に分析。

 ピケオーとの差を認める一方「もうちょっと攻撃の幅やパターンを増やして、強い攻撃を当てていかないといけなかった。でもそこに関しては調整のミスぐらいで、本当に感覚の差。そのミスを踏まえて、今は持っている攻撃を更に強くしたり、フィジカル面の強化であったり、そういう部分を徹底してやっています」とより一層ハードなトレーニングを積んでいる。

「K'FESTA.2」で対戦する和島に対しては「余裕でしょう。くぐった修羅場がはっきり言って全然違う」と一蹴。会見で木村は「甘いスイートな試合をする」とコメントしていたが「(ボクシングでいう)シュガーな試合をしたいというのもあるし、あれは(和島への)皮肉と説教」と発言の真意を明かした。

「『甘いスイートな試合をする』というのは(ボクシングでいう)シュガーな試合をしたいというのあるけど、あれは皮肉です。彼(和島)はK-1のリングに立ってまで、ああいう感じでゆったりとしたフェイスで来たから。ああいうタイプはあんまり好まないですね。K-1はみんなにとって夢の舞台だし、そこに上がるからには『もっと強気な感じでいかないと駄目じゃない?』とお説教です。

 試合内容で言えばテクニックとスピードで翻弄して、最終的には自分らしくKOで仕留めるのがベスト。そうならないのもK-1のリングだけど、ブラウンシュガーのような、コクのあって質の良い甘い試合をしたいですね。僕はロイ・ジョーンズ・ジュニアやシュガー・レイ・レナード(※ボクシングの伝説的な王者)を見て育ってきて、あのレベルで試合をするのは夢のまた夢だけど、彼らのような質の良い甘い試合をしたいです」

 同日にはウェルター級の注目試合が並ぶが、木村は「ウェルター級で言うと、やっぱり野杁(正明)選手とピケオー選手はトップレベルの試合だと思うんですよね。僕が負けた二人なので。そこに対しては『彼らは凄い選手だから、俺も負けねえぞ』っていう、その二人を超える試合をしないといけないなって思いますね。彼らは今僕がいるリングでトップだから、そこは超えたいのはもちろんのこと、試合内容でも『やっぱりミノルちげえな!』と思わせたら勝ちじゃないですかね」と野杁vsピケオーにリスペクトを示しながら強い対抗心を燃やす。

 また記者会見やインタビューで「今年はぶち上げられる自信がある」「今年の顔になる」と語っていた木村は、この日の公開練習でも今年にかける想いや今の格闘技観を熱く語った。

「今回『今年の顔になる』と発言したのは、K-1の枠を超えてですね。K-1の枠に収まりたかったら、面白いことをしてたらいいから。会見、や入場を頑張って試合ダサくてもいけるでしょ(苦笑)? でもそれじゃダメ。ファイターとして世界でトップにならないと。ピケオー選手に負けた時、控え室でそれを強く思いました。やっぱり俺は彼らみたいな世界のトップに勝ちたいから。

 もちろん甘い世界じゃないのは分かってます、この階級の選手はみんな強いから。一戦一戦が大事で、一戦一戦勝つのが本当に大変な階級なんで。例えばK-1 MAXは世界トーナメントの1回戦で勝てればもうスターだったじゃないですか。そのぐらいこの階級は大変なんで。それを分かってるオールドスクールなファンもいるんで、そこに向けてバシッっと『ミノルやるな!』と思われれる試合をすれば俺の“勝ち”ですよね。

 過去にマラット・グレゴリアンやチンギス・アラゾフがK-1のスーパー・ウェルター級王者になったけど、どうしても日本では下の階級の選手たちがもてはやされた。だから海外で知名度がある選手は日本よりも海外で試合をするようになる。俺の目標はグレゴリアンやアラゾフを日本のK-1に引っ張り出すことなんですよ。やっぱり格闘技は強くてナンボ。

 俺も昔はトラッシュトークでK-1の流れを作ったけど、それも上を目指す気持ちがあったからこそだし、試合に負けたら、トラッシュトークも毒舌も自粛したじゃないですか(苦笑)。それは格闘技に対する愛と尊敬と礼儀をわきまえてのことで、トラッシュトークや毒舌は強いヤツが言ってこそだから。

 俺はホンモノの選手とビッグファイトを成し遂げたい。小さい頃に格闘技の道を目指した時、原点はみんなそこだったと思うんですよ。その原点をブレさせながらオイシイ思いをすることもできるけど、それじゃ子供の頃の自分に顔を見せられないし、俺は過去の自分に嘘をつけないです。俺は俺が思った世界のトップと勝負したくて、K-1にはグレゴリアンもいたし、アラゾフもいるし、ピケオーもいるし、野杁もいるし、久保優太もいる。キックボクシングは彼らが世界のトップだと思うんですよ。そこから目を逸らして無視するようだったら、格闘家を辞めた方がいい。タレントなり芸能人なりでチヤホヤしてもらった方が金になるでしょう(苦笑)。

 今、K-1にはピケオーや野杁選手っていうめっちゃ強い選手たちがいて、この階級はもっと強い選手が出てくると思う。その中で俺は前回ピケオーに負けて、そのままだったら『お前、口だけじゃねえか』って言われますよ。だから今の俺は本気。和島選手も強いと思うけど、俺はちょっと本気モードで絶対に譲らないです」

 最後に木村は「今回の僕のパンチは相当効くと思うので、楽しみにしていてください。みんなが一番見たい試合をします」とファンにメッセージ。木村は己の拳で自分の目指す道を切り開くことができるか?