2018.08.06

 8月6日(月)東京・新宿区にあるGSPメディアセンターにて、「Krush.91」東京・後楽園ホール大会の一夜明け会見が行われた。

 昨日のダブルメインイベント第2試合で塚越仁志にKO勝利し、第6代Krushウェルター級王座に就いた木村"フィリップ"ミノル。一夜明け会見では「まずはベルトの実感よりも、1Rから塚越選手が仕掛けてきたのもあって、短い時間でしたけど2人の間で激しい攻防がありました。そこを乗り越えたことが大きいと思うし、塚越選手の気迫を受け止めて勝ったことでホッとした気持ちが大きいです」と塚越に勝てたことへの安堵感を口にする。

 そして「試合が終わってずっとベルトを持っていました、誰かにベルトを取られたくないんで(笑)。人と写真を獲る時にベルトを渡しても、すぐに戻してもらいましたし、寝る時もベルトを抱えて寝ました(笑)。そうやって色んな気持ちを思い返しながら(ベルトのことを)考えていました」とベルトと共に一夜を過ごしたという。

 今回は木村にとって約4年ぶりのKrush王座挑戦で「僕はいつも計量前に軽くジョギングして水抜きして体重を落とすんですけど、今回は自宅から上京してすぐの頃に住んでいた家や当時よくミーティングしていた場所を巡ったんですよ。そしたら自然と涙が出てきました。僕にとっては普通のことなんですけど、周りからすると変わっている行動をしていたみたいなんで、今思うと気負っていたのかなと思います」。

 しかし試合当日になれば「会場入りから集中しきった状態で何も怖くなかった。タイトルマッチはメンタル的にいつもと違っていて、それで結果が出なかったけど、今回はそれと向き合おうと思いました。本当は逃げ出したかったですけど、集中力がすごくて『リングは俺のもの』だと思いました。塚越選手が仕掛けてきたときも冷静で、普段塚越選手がやらないことをやってきたので『塚越選手、乱れてるな』と思ったくらい冷静でした」と冷静沈着に戦うことができたと振り返る。

 試合後、恋人のアイカさんにリングで公開プロポーズして会場を沸かせた木村。「僕が4年前に山崎選手にKO負けしたのは20歳になったばかりの時で、目の前で山崎選手の公開プロポーズを見せられて、一瞬にしてすべてを失う怖さを勉強しました。もしかしたらそういう悔しい想いは塚越選手よりも経験してきたかもしれないし、だからこそ勝負どころの斬り合いを制することが出来たんだと思います。彼(塚越)は僕にない武器をたくさん持っていますけど、今回は最初から心理戦だったと思います」と過去の悔しさが勝利につながったと語る。

 また「試合に勝つまでは勝ってどうするかは周りに言わなかったんですけど、彼女のアドリブの弱さにびっくりしました(笑)。実は前から『公開プロポーズされたらどうする?』と聞いていて、その時は『Krushのベルト一本じゃ断る』と言われていたんですよ。でもいざそうなったら僕に押されてOKだったので、もっとつんつんしてもらいたかったです(笑)」と笑いを交えて公開プロポーズの裏側を明かした。

 ここから始まるチャンピオンとしての試合に向けて「挑戦していく姿勢は変えずに、そこにベルトを防衛することをプラスアルファしてやっていく。挑戦を続けながら、責任感ある防衛戦やっていきたい。例えば怪我の状態もあるけど(6月のK-1で対戦が流れた)メルシック・バダザリアン選手ともベルトをかけてやりたい」と話す木村。会見に同席した宮田充プロデューサーも「破天荒なところが木村くんの良さ。ベルトを巻いたからと言って、そこが消えてほしくないし、僕たちも消そうとは思いません。これから一番いい道を考えていきたいし、K-1 JAPAN GROUPとして木村くんがベルトを巻いたことをプラスにしていきたい」と期待の言葉を寄せた。

 改めて最後に木村は「ようやくスタートを切ることができました。僕は新しい挑戦もするし、防衛もしていきます。今の僕のスタイルがトップ選手に通用することが分かったので、それを信じてやります。僕は今のチームキングスがすごく好きで、チームのおかげで勝てたと思っています。チームのメンバーに刺激を与えたいし、僕とチームキングスのみんなを応援してください」とファンにメッセージ。“無冠の帝王”を返上し、破壊の帝王となった木村のこれからに注目だ。

 なお宮田プロデューサーはタイトルを失った塚越についても言及。「塚越くんは今34歳。今後のことはシルバーウルフの大宮司進会長とゆっくり話をしながら、塚越選手の気持ちを聞いてみたいなと思います。彼もKrushの歴史を作り、価値を上げる戦いを見せてくれたファイターです。また次があるときにはみなさん応援してほしいと思います」と語っている。