2017.07.11

▲写真左からワン・ジュングァン、ユン・チー、ドン・ザーチー

 7月16日(日)東京・後楽園ホールで開催される「Krush.77 ~日本vs中国・6対6全面対抗戦~」。今大会の中継解説を務める小比類巻貴之に対抗戦の見所を聞いた。小比類巻の目から見た中国人ファイターの強さ、そして日本人が勝つための方法とは!?

――現在、K-1・Krushでは中国人ファイターが猛威を振るっていますが、小比類巻さんから見て中国人ファイターの強さはどこだと思いますか?

「基本的に今の中国の選手はみんな身体が強いですね。ウエイトトレーニングで作った身体というよりも、格闘技の練習で練り上げられた身体の強さを感じます。技術的なところでいくと、どの選手もパンチが上手いです。純粋なボクシングの技術が高いというのではなく、蹴りもある立ち技格闘技におけるパンチの技術が高い印象です。今回の対抗戦に出場する選手の中では里見柚己選手と対戦するワン・ジュングァン。彼のパンチの強さは印象的でした。一発もらっただけでも相当効くんだろうなというパンチを持っています。彼のパンチの衝撃度・衝撃力は他の選手にはないものを感じましたね。試合を見ていて気持ちの強さも伝わってきますし、彼が“中国の武尊”と呼ばれていることも納得です」

――それでは今回の対抗戦に出場する中国人選手についても聞かせてください。小比類巻さんが映像を見て、特に目に止まった選手はいますか?

「どの選手もものすごく強いんですけど(苦笑)、それぞれタイプが異なるかなと思います。例えば瑠輝也選手と対戦するドン・ザーチー。一見、彼はパンチの強さに目がいきがちなんですけど、実はローキックを当てる角度がめちゃくちゃ上手いんですよ。確実に自分のスネの一番固い部分を相手の足の急所に当てています。しかもただローキックの威力が強いだけではなく、パンチの強さを活かしてコンビネーションの中でローキックを蹴っています。ザーチーのパンチを警戒してローの対処を疎かにしていると一発で効かされますね。中国でウェイ・ルイのライバルと評価されているのは決して大袈裟ではないと思います。

 逆にティエ・インホァは分かりやすいブルファイターで、彼は今回のメンバーの中でも特に身体が頑丈でパンチもパワフルです。正面衝突の真っ向勝負にめっぽう強いタイプで、打ち合いになったらパワーで持っていくことが出来る選手ですね。

 そして前評判が非常に高いチュー・ジェンリャン。彼は距離感がいいし、パンチも蹴りもすべて強い。前に出るだけじゃなくて下がりながらも攻撃できて、近距離でも遠距離でも武器がある。正統派な技だけかと思いきや回転系のトリッキーな技を当てるのも上手いので…本当にコンプリートファイターですね……ずばり穴がないです(苦笑)」

――小比類巻さんから見て、各試合のポイントはどこになりそうですか?

「里見vsジュングァンのポイントは里見選手のローキックですね。ジュングァンにも言えることですが、中国人選手はやや下半身が安定しないところがあって、ローキックが有効なんですよ。里見選手としてはジュングァンのパンチに圧力負けせず、ブロッキングから必ずローを蹴り返す。これで自分からプレッシャーをかけて下から削っていきたいですね。

 ユン・チーと対戦する佐野天馬選手はいつも通りの戦い方を貫けるかどうか。佐野選手はしっかり相手の攻撃をブロックして前蹴り・ヒザ蹴り・ローを効かせて、右ストレートにつなげるというスタイルです。ユン・チーのパンチは強いですが、佐野選手がいつものようにパンチをブロックしてプレッシャーをかけてローを当てていけば、流れは佐野選手のものになるでしょう。

 瑠輝也vsザーチーは先ほども話した通り、ザーチーが基本的にパンチ&ローの選手で、パンチでプレッシャーをかけてローを効かせる。これで強さを発揮するタイプです。なのでパンチを警戒するのはもちろん、ローキックを蹴らせないことですね。瑠輝也選手にはリーチという武器があるので、そのリーチを最大限に生かしつつ、自分からプレッシャーをかけていく。すべてのローをカットするのは難しいと思うので、ローに前蹴りを合わせて距離を取ったり、パンチのカウンターを狙ったり…そうやってローに対処したいですね」

<後編>に続く

 

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