「K-1 WORLD GP」9.11(日)横浜<インタビュー>不可思「ベテランと言われる戦績になってきましたけど『俺のピークはここからだぞ』というところを見せたい」
──不可思選手は4月「K’FESTA.5」代々木第一体育館大会で小嶋瑠久選手と対戦して、TKO勝利を収めました。あの試合を振り返っていただけますか?
「よかったのは結果だけ。なんとか勝てて生き残れたっていうだけです(苦笑)。あの試合は過去一調子が悪くて。調子が悪いというか、体調は良いんですけど練習から感覚が悪くて、試合は作戦とか関係なく、何も考えずにやるしかないって感じでしたね」
──調子が悪い中でも勝てたことで収穫はありましたか?
「いやぁ、自分の動きが全然良くなかったんで、あの試合での収穫はないですね。ただ調子悪いながらでもなんとか勝てたことは良かったなって感じです」
──その試合以降、意識して取り組んでいることはありますか?
「ここ最近、ずっと考え過ぎてたんですよね。自分を良くしようと思って考えて練習するんですけど、そのせいでよく分からなくなっているみたいな感じに陥っていました。だから、試合が終わってから1カ月ぐらいは競技の練習から離れて、フィジカルばかりやってたんです。そうしたらまた調子のいい時の感覚が蘇ってきましたね。最近は感覚に任せてあんまり考え過ぎないように練習もやるようにして、頭で考えるんじゃなくて、体で考えるみたいなことを意識して練習しています」
──そうすると、前回よりもいい調子で試合には臨めそうですか?
「そうですね。今回はめちゃくちゃ調子が良くて、久しぶりに試合が楽しみっていう感じです」
──分かりました。今回は9月K-1横浜アリーナ大会で大野祐志郎選手との試合が決まりました。大野選手にはどのような印象をお持ちですか?
「ガツガツ倒しに来る、熱い試合をする好きなタイプの選手ですね。噛み合うとは思います」
──前回は世代交代を叫んでいた小嶋選手という若い選手との試合でしたが、今回はキャリアがある選手同士の試合になります。そこにモチベーションの違いはありますか?
「特に違いはないですけど、その“ベテラン”というところですよね。8月の福岡大会で鈴木勇人選手とやった近藤選手でしたっけ? 試合前に『スーパー・ライト級は30代ばっかなんでそこらへんをぶっ倒していく』みたいなことを言ってたじゃないですか」
──近藤魁成選手ですね。「30代の選手たちは引退してくださいっていう感じです」と言ってましたね。
「そういうのはムカつくんで。まだまだこっからだぞっていうところを見せたいです」
──若い選手たちも台頭してきている中で、タイトル戦線に再び食い込んでいくためにも今回は重要な試合だと思います。どんなことをテーマに戦いますか?
「ベテランと言われる戦績になってきましたけど、俺のピークはここからだぞっていうところを見せたいですね」
──まだまだ自分に伸びしろがあると感じますか?
「最近また調子が良くなってきたんで、まだまだいけるなって感じるんですよ。上手くいかない時期を経験したことも、自分の強みになっている部分ではあると思うし、本当に俺のピークはこっから来るって思ってます」
──それを踏まえてどんな試合を見せたいですか?
「相手もいい選手ですが、経験と実力の差を見せて倒して勝ちたいです」
──今大会では大和哲也vs佐々木大蔵のタイトルマッチをはじめ、他にスーパー・ライト級の試合もありますが、そこは意識されますか?
「タイトルマッチは、どちらがチャンピオンになってもまたすぐにやらせてもらえるような試合をしたいです」
──やはり目標はK-1のベルトですね。
「目標は変わらず、K-1のベルトを獲ることです。ここからさらに上にいて、格闘技界の中心に行きたいですね。自分自身、この間の『THE MATCH 2022』に出られなかったことが凄え悔しいんですよ。ここから名前を上げて、そういう大会に出られるような選手になっていきたいです」
──それでは最後にお聞きしますが、現在不可思選手が格闘技をやる上での最大のモチベーションは何ですか?
「格闘技が好きっていうことですね。格闘技をやっていることが楽しいです。K-1のベルトを獲るだとか、格闘技界の中心に行きたいだとか、そういう目標もモチベーションになるんですけど、単純に格闘技をやっていることが楽しいっていうことがモチベーションになっていますね」