2019.03.21

 中村拓己K-1プロデューサーが大会のテーマ・総括など、プロデューサーとしての目線で語るコーナー。今回は「K'FESTA.2」3.10(日)さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナ大会を総括します!

「今年のK'FESTA.2は昨年と違い、全試合ワンマッチで試合を組み、スーパーファイト、タイトルマッチ、日本vs世界・7対7の3つのコンセプトで試合を行いました。第1部と第2部をスーパーファイトとタイトルマッチ、第3部を日本vs世界・7対7として試合を並べ、この総括ではそれぞれ第1部から第3部までを振り返っていきたいと思います。

 第1部の第1試合は小澤海斗vs覇家斗というともに連敗しているもの同士の一戦でしたが、お互いの勝ちたいという気持ちが伝わる緊張感のある試合だったと思います。小澤選手はシルバーウルフへ移籍してからの初戦で、今回はしっかりと勝ちにこだわる試合をしたと思います。延長Rで奪ったダウンはタイミングで当たったパンチではあったと思いますが、ああいったチャンスを逃さずモノにして勝ったことは、小澤選手のここからの巻き返しにつながると思います。敗れた覇家斗選手は今回も好勝負で会場を沸かせたものの勝ち星には手が届きませんでした。どこかで一つ勝ちがあれば、そこから一気に上まで行けると思うので、また次のチャンスを考えたいと思います。

 第2試合の近藤魁成選手と瑠久選手の試合は2年前のK-1甲子園決勝の再戦で、前回の対戦では近藤選手がハイキックでKO勝利していますが、プロの実績では瑠久選手の方が上です。いざここで対戦したらどんな結果・内容になるんだろうと思って見ていた試合ですが、近藤選手が序盤から瑠久選手にプレッシャーをかけてKO勝利という結果でした。近藤選手の圧力・攻撃力の高さを感じさせる試合で、トップ選手たちとの対戦が楽しみになる試合でした。敗れた瑠久選手は今回がプロ初黒星で悔しい思いをしたと思いますが、K-1甲子園での敗北からプロで連勝したように、この敗北から成長してくれると思います。

 第3試合と第4試合では昨年末のライト級世界最強決定トーナメントに出場した4選手がゴンナパー・ウィラサクレックvsリュウ・ウェイ、大沢文也vs篠原悠人という組み合わせで対戦しました。結果はもちろん誰がインパクトを残すか?というテーマもあった試合で、どちらの試合も接戦だったと思います。KO決着で終わる試合・勝者がいれば一気にタイトル挑戦に近づくだろうと思った一方、改めてライト級の選手層の厚さを感じました。

 第5試合のクルーザー級タイトルマッチは王者シナ・カリミアン選手が加藤久輝選手に勝ってベルトを防衛しました。カリミアン選手の手数・技の引き出しvs加藤選手の一発という図式の試合でしたが、試合時間が長引くにつれてカリミアン選手の技の引き出しが目立ったかなと思います。王座決定トーナメントでは気持ちの強さが目立ったカリミアン選手ですが、今回は技術面が目立った試合でした。

 第6試合のライト級タイトルマッチは大方の予想を覆して挑戦者の林健太選手が王者の卜部功也選手を下して新王座に就きました。1Rが終わった時点では功也選手が鋭い蹴りやカウンターで林選手を封じ込めると思ったのですが、2R以降に林選手がジャブを起点にしたパンチで距離をつぶし続けて、細かいパンチとフィジカル&圧力で最終的に功也選手に競り勝ちました。林選手がトーナメントで優勝した実力はホンモノでしたし、林選手の一発と身体の強さを活かしたファイトスタイルはより洗練されてきたなと思います。この試合で新たな王者が誕生し、第3・4試合の結果も踏まえて、林選手を頂点にしてライト級がどう転がっていくのか楽しみです。

<2>に続く